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第85話 ハリケーン到来
飛鳥井の家を尋ねて来たのは、飛鳥井綺羅
彼女は家に上げて貰い話をしようとして、榊原真矢と榊󠄀清四郎の姿を目にして、ニコッと笑って
「真矢さんお久しぶりです!
先の撮影以来ですね!」と挨拶しつつ康太を見て
「この人達は飛鳥井に関係ない人ではないのですか?」と問い掛けた
康太は「榊󠄀清四郎は飛鳥井源右衛門の先妻との間に出来た次男だ!
真矢さんはその妻で、二人は等に飛鳥井を名乗られている!
一生達は俺の仲間だ、既に組み込まれた存在だ」と言った
「ならば構いませんか!
私は風雲児から伝言で来ました!」
綺羅はそれをサラッと言ってのけた
メガトン級のパンチを受けて康太は
「歴也……何するつもりなのよ?」と問い掛けた
「アイツは真贋が、いえ炎帝が魔女を取り逃がしたの知ってました
そして背中の傷が癒えたからそろそろ出るかな?と言ってました!」
「当たってるだけに腹立つ!」と康太はボヤいた
「で、本題ですが、自分も早く麻莉亜の元へ行きたいから時計を早回しで進めるから、そっちも衝戟に備えといてね!だそうだ!」
綺羅はそれだけ言うと烈を膝に抱き上げて
「烈、逢いたかったぞ!
今日もぷりちぃーなフォルムしてるやんはか!」
と言いガッハハハハと笑った
真矢はこの時 初めて飛鳥井の家族が皆男前だと謂うのが悟った
「きら、あいつ、やっぱしうごいたにょね」
「知ってたのか?宗右衛門」
烈は嗄れた声で
「星を詠めば大体解る!
しかもそれをアイツは隠してもおらぬ!
アイツはルビアンカ連邦共和国の国王の子供を連れて身を隠しておったからな、国際問題になって当たり前じゃ!
反魂で生を成した子を生き返らせて何がしたいのかは解らんが………
エージェントが連日見張ってたからな辟易しておったわい!」
と謂うと綺羅は「風雲児は黙ってられなかったみてぇだな!」と言った
黙ってられなかった、で国際問題引き起こされては、たまったモノではない
「衝戟ならアイツを見た日から、覚悟しておるわ!
なぁ真贋……アイツ、ハリケーン級の嵐を巻き起こす気だわい」
康太も嫌な顔をして
「本当に大人しくしててくれねぇかな?」とボヤいた
だが衝戟に備えろと謂うなればかなり大きなハリケーン到来となるだろう
国際情勢ガン無視で何かをするつもりなのだ!
「有栖院有栖……やっぱ彼がキーとなるのか?」
康太の呟きに綺羅は
「だろうな、我は顔は知らぬが、王族の子の顔だ、さぞかし高貴なかんばせなんだろうな!」と言いガハハハっと笑った
綺羅が言うと康太が「顔で言えばレイの方が高貴な雰囲気かもな」と思い浮かべて行った
綺羅は「レイ、そう言えば私の子だったわ!」と今更ながらに言った
「お前、結婚もしてねぇのに子持ちになって良かったのかよ?」
「気にするでない!もう結婚はゴリゴリだわ!
我は宗右衛門に惚れておるからな!構わぬ!」
綺羅は真矢の手の中にいる子供を見た
そのキラキラした雰囲気に「あぉぉぉぉ!今日もめちゃくそめんこいではないか!
烈、我は浮気しそうじゃ!」
綺羅は真矢の手の中のレイを受け取ると、グリグリと可愛がった
「しょうげきにそなえるなら、れいとかあずけたほうがいいかしら?」
烈は綺羅の言葉を聞き流し、衝戟が来る時の事を思案していた
康太は「何時来るか解らねぇんだぞ……」と言った
「じかんはやめるなら、ちかいうちにゃのよ!」
烈は暦也の星を指差して言った
「だな、この時期に暦也か……竜胆と関係あるのかな?」
「それはいやなのよ
れきやがでたら、いきとまっちゃうのよ」
「だよな……あぁー!胃が痛てぇなぁ!」
康太がボヤくと綺羅は笑って
「伝えたからな!
後は対処してくれ!」
と言い帰って行った
烈はそれを見送り「ふううんじがでたよ」とボヤいた
康太も烈も本当に嫌な顔をしていた
榊原は「そろそろ我等に話してはくれませんか?」と問い掛けた
噂でしか知らぬ存在の事を……
烈は仕方なく宗右衛門の声で話しだした
「飛鳥井暦也、彼は何者にも囚われない風雲児じゃ!
あやつは儂の初めての転生の時から存在しておった
飛鳥井左之助はその昔は飛鳥井の闇の部隊を取り仕切っておった
幾度転生してもアイツは嵐の中心に身を置き嗤って粛清をしていた
何時しか飛鳥井の一族の中では風雲児と通り名がついた
暦也は不正を許しはしない
見逃せない事にはその命を擲ってでも完遂する
悪い奴ではないが、いかんせん……やる事成す事規格外なのじゃ……儂も真贋も左之助には泣かされて来た……今世も奴は見逃せぬ事に出会した
真贋が、嫌 炎帝が追っておった魔女の下りを知っておる辺り、嫌でも時間を巻き起こした時が怖いのじゃ!」
宗右衛門が謂うと康太も
「悪い奴じゃねぇのは知ってるが、破天荒な規格外な嵐をぶっ込んで来られて、尻拭いさせられて、辟易だったんだよオレも宗右衛門も源右衛門もな!
今世は左之助いねぇから楽勝やんけって思ってたら、いたんだよ
飛鳥井暦也として存在してたんだよ
とても魅力的な奴でな、逢えば惹かれずいられない奴でな、世界中に情人がいるとさえ謂われている
歴也はそんなパトロンに支えられ、世界を飛び回っていやがった
絶対に飛鳥井は裏切らねぇ男だが、アイツが出たなら……無傷では終わられねぇ……」と説明した
宗右衛門は「皆やつに惚れるが」と謂うと
康太は「オレらは、回れ右してぇんだよ!」と続けた
本当に嫌そうに謂う二人に、家族は覚悟せねばならぬか!と想った
清隆は「風雲児、飛鳥井の七不思議で存在してるだけの存在かと思っていたのですが、本当にいたのですね」と呟いた
瑛太も「私も飛鳥井の総代として風雲児の名前だけなら知ってますが、顔はりません」と続けた
康太は「どの国のエージェントでさえ、歴也の顔は知らね
顔すら掴ませねぇのが飛鳥井歴也だ!
今の顔知ってるとしたら烈だけだろ?」と言うと
烈は「わかがえってたのよね」と呟いた
清隆も瑛太も頭痛を覚えていた
話を聞くだけでも規格外な存在なのが解るのに……
今度は何かをすると謂うのだ
瑛太は「何か対策は必要ですか?」と問い掛けた
清隆も「会社としても何か対策せねばなりませんかね?」と提案した
康太は「んな、何が起こるからって解るなら手は打ちやすいんだけどな、歴也が絡むならば対処法はその倍考えねぇとならねぇんだ!
取り敢えず家族と子供は菩提寺の隣に建てた、宿泊所へ移るか?」と提案する
宗右衛門も「それしかなろうて!時を早めるなれば、今来ても可笑しくはないからのぉ!」と危機感を持って謂う
慎一はその言葉を聞いてテレビをつけてみた
何事もなくバラエティをやってる事に安堵したが
【臨時ニュース】がテロップで流れ、テレビ画面は報道部に繋がれた
【ルビアンカ連邦共和国の国王が倭の国に宣戦布告、我が子を返さねば国際問題として連邦裁判所へ告訴も辞さない!との声明がありました!】
それを受けて我が国は………うんぬんは目に入らなかった
烈は「いたいとこついたのね」とボヤいた
康太も「だろうな、だから打って出るしかなかった」と思案して言った
そして二人で顔を見合わせて、ハッとした顔をした
宗右衛門は「反魂の事実を公表するか……」とそれしか思い浮かばず言った
康太は榊原に「オレのPC!」と謂うと榊原は自室まで戻ってPCを取りに行った
そしてPCを持って来て貰ってからは、物凄い速さでPCを操作していた
烈の携帯がブーッブーッとメールの通知をする
烈はそれを開いて「かあしゃん!」と言った
烈は携帯を渡すと、康太は携帯の画面に釘付けになった
メールは歴也からだった
「宗右衛門、時間が来たからこれから始める事を伝える!
あの教団の悪事を世界に知ら示す必要があった
一国の王になるべく存在が傀儡じゃ、国民は余りにも可哀想ではないか!
しかもあの国はこの子の尊厳も踏み躙り本当の傀儡にしようとしていた!
裏で操れる便利な傀儡を手に入れた、と笑っていやがったんだ!
俺はこの命に変えても、あの教団を引きずり出す
この人類に居場所がない様に情報を流す!
そしてルビアンカ連邦共和国に世界の目を向けてやる!
それで魔女の動きは止まるだろう
協力的なあの国からは出られず留まるしかなくなる!
そしたら炎帝は迎え撃ちに行けば良い!
俺は総てを片付けたら愛する女の所へ行きたい
たとえ許されなくても、今後は彼女の為だけに生きるつもりだ!
飛鳥井 歴也 」
そして添付してあるURLがあった
康太はそのメールを見て
「今後は情報戦となるか……アイツ相当ITに長けてるブレーンいるんだな」と言い添付してあるURLを見ながら打ち込んだ
するとPCの画面には……白の教団 聖教団と呼ばれた総帥者の顔写真と女神と呼ばれた魔女の写真が添付され世界中にバラまかれていた
魔女はジャンヌ・ダルク本人
悪魔 アイムと業火に焼かれている時に契約し、その命を永らえた魔女
アイムは26の軍団を指揮する序列23番の悪魔の大公爵。
白の教団 総帥 クレメンス・モーガンはジャンヌ・ダルクと共に生きたジル・ド・レ本人
ジル・ド・レは悪魔に少年達の心臓を提供しその命を永らえた
と、事細かく書かれていた
顔写真付きじゃこのネット社会じゃ、外すら歩けなくなるだろう……
そしてルビアンカ連邦共和国の国王の子供、第一王子はその教団の力を借りて生み出さて創られた反魂で生を成した存在!
次代の国王が創られた人形だと知れば国民は黙ってませんよ!
それを此処に、全世界の人へ知ら示します!
康太は想わす「すげぇなアイツ……」と呟いた
全世界に一斉送信された真実に驚きを隠せないだろう
報道関係者はパニックになっているだろう
政治家も右往左往の騒ぎだろう
烈は「やりやがったにょよ!」と怒っていた
衝戟に備えろと謂うならば、少しの猶予位寄越せと謂うモノだ!
そこへピンポンと来客を告げる音が響き渡り、一瞬家族は固まった
慎一が立ち上がりカメラを作動すると、兵藤貴史が立っていた
「康太、貴史です」
「通してくれ!」
多分要件は今目にしてる事だろう
兵藤は応接間に通され、固まった空気に知っている事を察した
「歴也動いたぜみてぇだな
政治屋達は皆が動けねぇから、俺に聞いて来てくれって!」
康太は不機嫌な顔をして「何をだよ?」と問い掛けた
「今後、どう動いたら良いのか?だよ!」
「捨てておけ!動き出した災厄は止まらねぇぜ!」
「おじさん達はそうも言ってられないんでしょうが!対処と最善策ないかな?だってさ」
「んなの、ねぇよな宗右衛門」
「あったらとっくの昔に動いておるわ!
こうなっては、総ての膿を出し切るまでまアイツは止まらぬわ!」
「だよな、でもよぉ、オレは追い詰め易くなって助かってるわ!」
「儂は竜胆を探さねば、果てが狂う
今世顔合わせしておかねば、竜胆は気難しい性格じゃ、来世の3人を許しはせぬであろう!」
「そこなんだよな、だから宗右衛門がいるうちに転生させたんだもんな」
康太は、はぁぁぁぁぁ〜と大きな溜息を着いた
そして「父ちゃんと母ちゃん達は子供達を連れて今から直ぐに菩提寺の隣の建ったばかりの宿舎の方へ移ってくれ!
此れよりは色んなエージェントが来るだろうし、あぶねぇからな!」と玲香に伝えた
玲香は「承知した!皆と共に移るとする!
子供達は全員連れて行ってよいのか?」と問い掛けた
「烈以外は移ってくれ!」
「烈は?行かぬのか?」
「烈はやる事があるんだよ
それが転生者の務め!
そして何としても竜胆を探して貰わねぇとな!
後 東矢、何処らへんに生まれたのか?の予想もしてもらわねぇと、1000年続く果てなんて程遠くなるんだよ!」
玲香は言葉もなかった
清隆が「子供達は学校に通わせても大丈夫ですか?」と問い掛けた
「暫く休みにしてくれ!
出歩かれたくねぇんだよ!
父ちゃん達も直ぐにそこへ移って暫く皆を頼む!
会社の方は手を打つから普通に行って構わねぇけど、子供達は別だ!狙われたら堪らねぇからな」
「解りました、直ぐに荷物をトランクに積み込みみ、菩提寺の新築の方の宿舎の方へ向かいます」
「あそこは結界の中だからな安心なんだよ
しかも新しい宿舎は旅館ばりに拘ったからな過ごしやすいと想うかんな!」
ゆっくり過ごしていたのに……
綺羅の登場から始まり、世界を騒がせる一大ニュース
「これはパニックになるな
反魂……これに反応した人間の暴動、暴挙、だから呼びに来たのか?貴史」
「それもあるけど、表も大混乱だからな打つ手がねぇんだよ
その表明、消しても消しても出て来て消えねぇんだよ
」
「アノニマスでも巻き込んだのかよ?」
シンクタンクの頭脳集団か、アノニマスまでも抱き込まなきゃ成し遂げられない発信だった
兵藤は「着替えとか用意するから兎に角来てくれ!」と言った
康太は立ち上がると榊原に手を差し出した
榊原はその手を取り、手の甲に口吻けを落とした
「何処までも共に奥さん」
そう言い康太は榊原と共に家を出て行った
一生は聡一郎と隼人に
「義父さんと義母さんと子供達を頼む!
俺は烈と共に行動するわ!」と伝えると皆荷物を纏めに向かった
烈も部屋に着替えを用意しに行くと、大きなバッグを手にして出て来た
慎一が「俺は子供達を乗せて行くけど、後で合流するから!」と告げた
烈は祖母と京香に深々と頭を下げて
「どうか、レイを頼む!
儂もこんな事になるとは想わなんだからレイを引き取ってしまったのじゃ……
この子は哀しい想いばかりして過ごした子じゃ どうか宜しく頼む!」と宗右衛門の声で、頼んだ
玲香は「頭を上げて下され!宗右衛門殿
我は飛鳥井の女!他の子同様レイを護り通すと約束しようしようぞ!」と言い切った
そして慌ただしく家族が家を出て行くと、一生は戸締まりをして烈と共に家を出て行った
飛鳥井の家から家族が消えた
それはエージェントが駆け付けるよりも早く、家族が消えていた
一生の車に乗った烈は思案して黙っていた
一生はどうしたものか?と車を走らせていた
そして目を開けると見た事もない電話を取り出し
「しげお、なすのべっそうかして!」と言った
『おぉ!烈、管理人に言っておくから好きに使え!俺等は本当に寝る間も惜しんで動かねぇとならねぇから、これでな!』
と、電話を切った
「かじゅ、しげおのなすのべっそうしってる?」と問い掛けた
「知らねぇな、烈は案内出来るのか?」
「う〜ん むりね、りゅーま よぶかな?」
「竜馬はエージェントのリストに載ってねぇのかよ?」
「ないのよ、さいきんおもてにだしたんだからね!」と言いポチポチラインで
「なすのべっそうのばしょ、おしえて!」と聞いた
『烈、今何処にいるんですか?』
「わからにゃいのよ」
『え?それは?』
「いえにかえれにゃいのよ!」
『ならば、そこに行きます
一人ですか?』
「かじゅいるにょ!」
『なら今から電話します!』と言いラインを終えた
直ぐに竜馬から一生の携帯に連絡が入った
『一生さんですか?
ひょっとしてテレビの件で出た感じですか?
「そうだ、エージェントが来るらしいからな」
『もう夜なのにサングラスした輩がウロウロしてました
連絡取ろうかと想ってました!
なので那須でなく、東京の方のマンションへ行きましょう!
俺、今 横浜駅にいるんですよ!
呼ばれたら直ぐに行こうと電車で出ました!
ヨドバシカメラの前で拾って下さい!』
「了解した!直ぐに向かうわ!」
と言い、電話を切った
「エージェントもういたってよ」
一生が言うと烈は呆れた顔して
「こういうにょだけ、はやいにょね!」と言った
一生は横浜駅に向かった
駅近くのヨドバシカメラの前まで、かなり早く飛ばして向かった
ヨドバシカメラの前に車を停めると竜馬は素早く車に乗り込んだ
そして一生に「お台場近くに最近出来たばかりのタワマン解りますか?」と尋ねた
「あのテレビで騒がれてたヤツか?」
「そうです、あのマンションは母方の祖父が建てたんです!
で、生前贈与として俺は一部屋貰い受けているんですよ!
あそこならセキュリティ万全です!行きましょう!」と言うと一生はそこへ向かって車を走らせた
「竜馬、慎一に居場所を伝えといてくれ!」
「了解しました!
家族は何処へ避難されたのですか?」
「飛鳥井の菩提寺の横に建ったばかりの宿舎に向かった!
明日には家族には護衛が着くだろうから、下手な手出しはされねぇだろ?」
康太ならば、手は打つと考えて言った
「ならば、烈は別行動ですか?」
「探さねぇとならねぇ一族がいるからな!」
成る程、竜馬は納得した
渋谷を通った時 電光掲示板が総て乗っ取られたのか?白の教団の悪事を暴いていた
そしてルビアンカ連邦共和国の国王や家臣達は自分達の自由になる存在を作る為に我が子を教団と手を組み反魂で生き返らせた事実を何処で手に入れたのか写真付きで暴露していた
こんな人目に着く場所で流していたのを見て
竜馬は「怖いな……」と呟いた
これだけ大々的に打ち出せば、誰の目にも止まるだろう
平和な日常だと信じてた今が崩壊する気分だろう………
多分これを世界各国で同時に流しているのだろう!
一生は「めちゃくそ怖いよ、それを飛鳥井の一人の人間がやってるって謂うんだからな、そら恐ろしいに決まってるやんか!
家族と団欒してたのに、綺羅の登場で一変して、荷物纏めて家を出ねぇとならなくなったんだからよぉ!」とボヤいた
車は竜馬が言ってたタワーマンションへと到着した
地下駐車場の竜馬の部屋のスペースに車を停めると、エレベーターに乗り込み5階の部屋へと向かった
「両親達は最上階貰ったんですがね、俺は烈が高い所嫌いなんで低層で一部屋貰ったんです!」と答えた
烈は「たかいとかぜてもゆれるのよ」と嫌な顔をした
竜馬は5階に到着すると、長い廊下を歩いて自分の部屋の前に逝くとカードキーを差し込んで扉を開けた
部屋の中へ烈と一生を招き入れると施錠して部屋の中ヘ入った
「一生さんは好きな部屋使って下さい!」
「竜馬は?」
「俺は残った部屋で良いです!」
と言った
烈はリビングの部屋の中央に座禅を組むと目を瞑り、集中して何かを探り始めた
それは何時間も続き、時々一生がご飯を食べさせたり、休ませたりした
朝になり慎一が電車でタワーマンションまで来ると、事前に電話して部屋番を聞いた
部屋番を告げるとタッチパネルを操作して、来客を告げた、すると竜馬はドアロックを解除して慎一を通した
エレベーターで5階に来ると、知らされた部屋のドアベルを鳴らした
するの竜馬は操作して慎一を部屋の中に入れた
部屋に入ると慎一は烈が座禅を組んで、只管何かを探ってる光景を目にした
慎一は「何時から?」と問い掛けた
一生は「この部屋に来て直ぐだ、途中途中で何かを食べさせてるけど、集中力は途切れてねぇんだよ!」と訴えた
烈は立ち上がると天に向かって
「びしゃもんてん、たしゅけて!」と言った
するも『俺は今お前の親父と共に酒を飲んでるいるが良いのか?』と声が響いた
「いいから、たしゅけろ!」と叫ぶと毘沙門天と大歳神が姿を現した
「あんだよ?烈
呼び出したのは風雲児の事か?」
「ちがうにょよ!りんどう、わからにゃいのよ!
らから、ぼくをほしよみのばばのところまでつれていってほしいにょよ!」
毘沙門天は「星詠のババア?それは何処にいるのの?」と問い掛けた
「せんきゃい!」
「………俺に仙界まで行けって言うのかよ?」
烈は元気良く頷いた
「くるってるのよ、あくいでゆがめられてるのよ」
毘沙門天はそれを聞いて眉を顰めた
「魂の管理委員会とか謂う奴等のせいか?」
「てすかとりぽかのかいらいだったからね、あれは!」
烈はサラッと言った
毘沙門天はタラーンとなった
大歳神は「この者も連れて逝くのか?」と問い掛けた
「もちろん!」
「四人連れて移動か、神の道でもキツイぞ毘沙!」
「おめぇの息子は連れて行けって言ってるやんけ!」
「ならば連れて行くしかあるまいて!」
そう言い大歳神は「ほれ、時空を崑崙山に繋がんか!」と言ってのけた
トホホな気分で、毘沙門天は崑崙山と時空を繋いだ!
目の前に崑崙山の荒れ地が現れると
「んとにさむいにょね!」と厚着で良かったと想っていた
八仙は姿を現し「風呂があるか確かめに参ったか?」と皮肉を言った
烈はたらーんとなったが、気を取り直して
「ほしよみのばばのところへいきたいにょね!」と伝えた
「星詠みの婆婆かぇ、七ツ山まで行けぬであろうて!お主では!」
「ほんたいにゃからにゃー!」
困ったなと烈は呟いた
一生は「本体がない?あんだよ?それは?」と謂うと大歳神が説明した
烈の人の世に墜ちた覚悟を垣間見た
一生は八仙に「俺でも無理かよ?」と問い掛けた
八仙は少し考えて「無理じゃな!鳳凰を呼ぶから待つのじゃ!」と言い、屋敷の中へ入っていった
暫くすると鳳凰が天空から下りて来た
鳳凰は大歳神を目にして「珍しい神がいるじゃねぇか?倭の国にわたって以来だな!」と声を掛けた
人の形になり、鳳凰は人の形になると、笑って声を掛けた
大歳神も「久方振りだな鳳凰!」挨拶をした
鳳凰は「七ツ山へ行きてぇんだって?あそこは何もねぇぞ?」と問い掛けた
「ほしよみのばばにあいたいにょ!」
「おぉ、烈、お主が呼んだのか?」
「そーにゃのよ!」
「ならば乗れ!」
鳳凰の姿になると烈は大歳神と毘沙門天とでよじ登った
一生は「慎一と竜馬はそこへは行けねぇだろ?
だから俺も残るわ!大丈夫か?烈」と問い掛けた
「いってくるね、かじゅ!」
そう言うと鳳凰は天高く飛び、七ツ山を目指した
烈は飛ばされない様に必死に羽根に捕まった
大歳神は烈を護るように重心を掛けて押さえていた
毘沙門天は「見つからねぇのは誰よ?」と問い掛けた
「とーや、と、りんろー」
「東矢は一度消滅させられかけたんだったな
……あれで何年転生が遅れたのよ?」
「わからにゃのよ!
りんろーはもっとわからにゃい!
ぜんぜんさぐれにゃいのよ!
ほしはあかく、きけんしんごうをだしてるのに、よめにゃいのよ!」
毘沙門天は「それはおかしいな、おめぇの星詠みの力は炎帝の目よりは劣るが、魔界では随一だった筈……それが探れねぇとはな」と訝しんだ
鳳凰は「だから星詠みの婆婆か……」と理解した
鳳凰は気流に乗り七ツ山まで一気に飛んで行った
婆婆の家の前辺りで下りると人の形になった
婆婆は訪問者を既に知っているのか?
外に出て待っていた
「来るのは解っておった、家に入るがよい」
そう言い4人を家の中へと招き入れた
婆婆は囲炉裏の前に座ると、烈に
「掴めぬのか?」と問い掛けた
烈は嗄れた声で
「何処を探そうとも、竜胆の居場所は掴めぬ!
東矢の転生先も未だ掴めぬ!
そんな所に飛鳥井歴也だ……世の中はあやつが齎したテロ並みの脅威に慄いて乱れるだろう……だから少しでも早く探さねば果てが狂ってしまうしかないのじゃ……」と打ち拉がれ苦悩が伺えられた
「歴也か、アレは時間を早めたのじゃな!
でなくば、暫し余裕があった筈じゃ!」
「妻の元へ行きたいそうじゃ!
だから時間を早めて世界へ向けて発信した
その後、炎帝が魔女を確実に仕留めれる様にしたらしいからの……本当に恐ろしい奴じゃ!」
宗右衛門が謂うと星詠みの婆婆は
「仕方なかろうて!遥か昔からあやつはそうして生きていかねばならぬ中におったのじゃからな!」とボヤいた
「で、竜胆じゃが、何故掴めぬ?
炎帝でもっても掴めぬ……これでは果てが狂ってしまう、飛鳥井の1000年続く果てが成り立たぬわ!」
「竜胆は総結界が張ってある土蔵の中におる!
その結界はお主で
切れるかのぉ……」
「なら誰なら壊せるのじゃ?」
「炎帝は魔女の討伐じゃろ?
ならば誰かを動かすのは無理か?」
「多分炎帝はルビアンカ連邦共和国へ飛んで息の根をとめるであろうて!
そうなると戦力は其処へ駆り出され、魔界も今は右往左往しておる頃じゃろ?動かせる輩など早々工面など出来ぬな!」
「主は草薙剣を持っておったな
なれば何とかなるやも知れぬ
竜胆は千葉の郊外におる!立派な土蔵の建つ家、そこにおる!」
「千葉?そんな近くにいたなら何故炎帝が探せなんだのじゃ?」
「お主でも解るじゃろ?
細工がしてあるのじゃ…‥お主等星詠みでは居場所が解らぬ様にな!」
宗右衛門は思案した
星詠みでは解らぬ様に細工など出来るのか?
それって神級の存在以上と謂うしかない
「ならば何故耀の星は掴めたのじゃ?」
細工がしてあったのならば、何故掴めたと謂うのだ?
「あれは山の神が寿命を削ってお主に指し示したのじゃ、哀れな魂を救って欲しいと示したから詠めただけじゃ」
なれば納得が行く……
だが竜胆の星に細工をしたと謂うならば、行ったらどうなるか解らない……
「助けに行ったら罠でした……って感じかのぉ…」
と宗右衛門は口にした
「細工は竜胆の星と土蔵を囲む結界だけじゃが……その先は詠めぬな」
「仕方あるまい……解ったのならば探して行くしかあるまいて……
竜胆は探しに行くとして、東矢の魂はどうなっておる?」
宗右衛門の問い掛けに、星詠みの婆婆は眉を顰めた
「宗右衛門、いや、聖神、お主はあの魂が東矢の魂だと想ったのかえ?」
「え?それはどう謂う事じゃ?
確かにアレは東矢の魂であった……まさかコピーとかで、目眩まししたとか謂うのか?」
宗右衛門は唖然として問い掛けた
「そのまさかじゃ!
消滅しそうになった、と錯覚させて弄んでおったのじゃろう……東矢の魂は朱雀が仕事したのであろう?ならば転生は確実、だから既に生まれておるわ!
手を加えたとしたら、それは転生を早めた事じゃろ?
耀や竜胆と大体同じ年となる………
ほぼ同じ年の子を四人どう育てるか、見物だったのじゃろう」
「え?それでは何故儂には視えなんだのじゃ?」
「だからお主等、星詠みの者には解らぬ様に細工がしてあったのじゃ!
東矢は飛鳥井香里奈がこの世に産み落とし…育児放棄の挙げ句施設に入っておるわ!」
「今世は……育児放棄にあってる子が多すぎぬか?
耀はクソな父親に追い出され、死にそうな目に合い
レイは育児放棄にあい施設におった
東矢もそうだと謂うのか?」
「敢えてそう言う親の元に下ろしたのであろう
ロクに育てられぬ者の所へ敢えて産み落とされる様に仕向ける位は造作もない事であろう!
それで死んだとしても果てが狂うだけの事
その程度の事と弄んだのじゃろう」
宗右衛門は悔しそうに拳を握りしめ、確かめる様に言う
「東矢は飛鳥井の腹に生まれたのか?
儂はその飛鳥井香里奈とか謂うおなごは知らぬが?」
「まだ高校生なれば知らぬであろうて!」
星詠みの婆婆が言うと、宗右衛門も毘沙門天も大歳神も【高校生!!】と叫んでいた
星詠みの婆婆は大歳神の姿を目にして
「主は本当に親父似なのじゃな……わしはお前の親父殿には恩義がある故、嘘偽りなく話しておる」
と言った
大歳神は「親父殿には世話になったと伝えておく!」と言った
「場所を知り得た事に感謝する!」と宗右衛門も深々と頭を下げた
「お主はまだ魔界におるのか?」
「何故じゃ?」
「魔界におるなれば、賢者ラルゴを遣わそうと想ってな!
お主等は星詠みに頼り過ぎておるからな
そんな時は他の手も遣うが賢明!
賢者ラルゴに占星術やホロスコープなど教えて貰うがよい!」
「なれば少し魔界で朱雀の仕事をするとするか!」
「八仙が呼びに行ったら教えて貰うがよい!」
「今回は本当に助かった!
感謝する!」
と礼を言い、烈は毘沙門天と大歳神とで鳳凰に乗せて貰って帰った
八仙の所へ戻ると、慎一と一生と竜馬が烈を待っていた
一生は「守備はどうだった?」と問い掛けると、烈はどよ~んとして
「さいくしてあったにょ!」と言った
毘沙門天が一生達に詳しく話を聞かせた
八仙は「星詠みの星に細工……そんな高度な神の領域の仕事が出来る輩は、炎帝が追ってる輩しかおらぬわな」と言った
「げんしのちからがよみがえったいま、すきかってはできにゃいなら、おとなしくしてくれにゃいかな?」
八仙は笑い飛ばした
「そんなの無理であろうて!
どっちかが滅ぶまで続く闘いであろあて!」
「ふもうらよね……」
一生も慎一も竜馬も、うんうん!と頷く
八仙は「この近くの家に移るがよい!
その家は風呂もあるからのぉ〜」と言った
「はちしぇん ごめん…でもね、ほんとうに、かわはむりなのよ」
「金龍は風呂の存在に気づいてはおらなんだ!
まぁ龍族と言えど風呂は入るからのぉ、本当に忘れておっただけじゃ!
我等はその必要性はないのじゃ、解らぬか?
この地におれば、此処が如何にミストが深く魔力が安定した場所だと!
この地におれば常に儂らは浄化されておるから、体を洗う必要もない程に綺麗なのじゃ!
まぁ魔界程に寒い場所で川で体を洗うのは、わっぱなお主ではキツイわな!」と笑い続けた
「魔界だと時が進み過ぎる故、この裏の家で過ごされよと申しておる
そこならば傷も悪化はせぬだろうからな!」
「ありがとうなのよ!はちしぇん!」
烈と慎一と一生と竜馬は八仙が用意した家へと移る事にした
慎一は家族が心配だから一度帰ると伝えると、伝えると竜馬も一度家に戻ると言った
大歳神は「飛鳥井香里奈なるおなごを探って施設を探すとする!
そしたら養子縁組をさせるのか?それともそのまま育てるのか?
考えねばならぬからな!我は還る事にする!」と謂い人の世に還る事を告げた
大歳神が竜馬と慎一を人の世に戻すと言い、毘沙門天と共に消えた
烈は一生にも「とらたんやわんたち、だいじょうびか、みてきてほしいのね!
そしてぺっとほてるへあずけてほしいにょ!」と言った
「一人で大丈夫なのかよ?」
「だいじょぶよ」
話してると賢者ラルゴがやって来て烈に教える事となると、一生は一度人の世界に還る事にした
烈はラルゴにありとあらゆる教えを乞う事となり、只管学んだ
烈が只管学んでいる頃 兵藤と共に対策センターへ康太と榊原を連れて行った
対策センターの中は……電話がジャンジャン鳴り響き、人がワラワラと対応に当たっていた
安曇は康太の姿を見つけると
「康太!前代未聞の事態で国会もまともに機能してないのです、この後の予測が全く付かない状態なのです」
「それは内閣情報調査室を使っても?って事なのか?」
康太がそう言うと唐沢が姿を現しを
「そうだ、俺等でさえ予測が付かない
あの配信以降、反魂と普通の人間とは何が違うのか?とか、印とかあるのか?どこの人間が反魂何ですか?の問い合わせが凄い
電話回線は一時パンクした程だ
そして一番の悩みはあの配信の映像が何度も何度も消したって現れて流れるんだよ!
世界中でパニックになり停止しちまうってのが、各国の見解だ」
「世界同時配信なんだっけ?
で、とうのルビアンカ連邦共和国はどうなっているんだよ?
あんな声明出された倭の国への対応はどうするつもりなんだよ?」
唐沢は「あんな事を配信されたら、もう難癖つけてる場合じゃないから、梨の礫だ!
だがあんなテロ級の爆弾落とされまんだ、疑心暗鬼になった市民は正確な情報を欲してるがどう答えるのよ!」とボヤいた
「情報を流して市民がそれを素直に聞くと思うか?
ネットを一時遮断するしかねぇだろ?」
「そんな事をしたら余計パニックになるだろ?」
「ならば国を上げて声明を流して何度も何度も訴えて行くしか方法なんてねぇよ!
剣持陽人達を総動員しても、四方に拡散された情報の統制は難しい」
「根比べしかないって事か……何度も何度も国民に向けて知事や市長に発信させます
勿論総理にも国民に向けて訴えて貰います!」
「それしかねぇわな
オレらは当初の目的の完遂、其処へ移行してぇんだが…
ルビアンカ連邦共和国の方へ行くとして受け入れて貰えるのかよ?
それと飛鳥井歴也はどうするつもりよ?」
安曇は「ルビアンカ連邦共和国には全く連絡は付きません!
なので行けるかどうか?解りません!
飛鳥井歴也の件は、我が国としては捨て置くしかありません
どうせ発信元辿ったって辿り着けないのでしょうから……自分で衛星飛ばして発信してると言ったって、誰も信じませんよ!」
自分で衛生飛ばして……康太は言葉もなかった
破天荒な奴だと覚悟はしていた
覚悟はしていたが……お前……どんだけの人間動かしてんのよ?
「なら目先の混乱を正すしかねぇな!
具体的な被害報告をしてくれねぇか?」
唐沢は安曇と目配せして「国民相手に我等も情報戦の最中です、情報が錯綜していて、国民も混乱している暴動をおこされたら……秩序なんてなくなりますよ!」と答えた
安曇が続けて「疑心暗鬼になった民間人が誰に扇動されたのか、噂に翻弄され手が付けられないのです……その都度鎮圧しているのですが、全国規模で追い付かないのが現状です」と苦悶したかおで言った
「なら裏で糸引いてるのは歴也だけじゃねぇのかもな……情報が拡散してる時がチャンストとばかりに他の移動も動いてるのかもな」
安曇は「やはり、その可能性ありますか?」と問い掛けた
「あるだろ?魔界もソイツの息の掛かった傀儡に引っ掻き回されて、烈が地団駄踏んで怒ってたんだからな!」
「魔界も、そんなだと各国は似たり寄ったりって感じですかね?」
「他の国は知らねぇけど亜細亜圏は、今兄者が管理者を呼び出して魂の管理はどうなってるか?
協議を開いてると想うぜ!
今頃は魔界も右往左往の大混乱だ!
時を同じくして人の世の混乱は歴也だけの仕業じゃねぇってなるわな!」
安曇は「どうなさりますか?」と問い掛けた
「歴也がルビアンカ連邦共和国に行きトドメを刺せって謂うからな、トドメを刺しに行来てぇんだけど、今は無理そうだな」
「ルビアンカ連邦共和国は出入国禁止を打ち出し、鎖国状態も近いそうなので……近くまでは行けるでしょうが、国には入れません
それでも渡航の準備をしますか? 」
「ならば隣国で入れるチャンス狙うとするわ!
飛べれる様に準備を頼む!
歴也がお膳立てしてくれた状況を無駄にはしたくねぇんだよ!
魔女だけでも打たねぇとな!
後、家の周りのエージェント遠ざけてくれねぇか?
そして用心の為、父ちゃんと瑛兄に護衛を頼む!」
「解りました!直ぐに対応します!
唐沢!手配を!」
安曇が言うと唐沢は手配の為に席を離れた
安曇は「烈の傷の具合はどうですか?」と問い掛けた
「大分治ったけど、烈は今人探ししてるからな
家族とは別行動だ……まだ完全には治ってねぇからなら悪化は避けてぇんだが、そうも言ってられねぇんだよ」と返した
「烈、動いているのですか?」
「1000年続く飛鳥井を築く為に動いているんだよ!
その道を敷いたのは宗右衛門だからな、他の奴は口出しは出来ねぇんだよ!
だから烈が動いて探すしかねぇんだよ」
安曇は烈の役割の重さを感じていた
唐沢が手続きしてやって来ると
「飛鳥井の家を彷徨いてるエージェントは既にいたくなってるとの報告が入りました!」と告げた
「なら様子見て戻す様に聡一郎に連絡しといてくれ!」
「了解です!それとこれが本題です、近隣諸国に飛行機は飛びません!各国暴動を用心して空港は閉鎖してます、我が国も空港は閉鎖となります!
なので飛ばせません!」
唐沢はお手上げ状態だと告げた
康太は「なら魔界に戻って時空を切り裂き直接国に入るしかねぇかな?」と呟いた
飛べないなら、時空を切り裂いて行くしかない!
だが、ルビアンカ連邦共和国は亜細亜圏から離れた所にあるから領域侵犯する事となる
榊原も「ルビアンカ連邦共和国は欧州圏内でしたね、あそこは複雑で領域侵犯が許されるか解りませんよ、康太」と言った
兵藤は「なら近くまで飛行機飛ばせるなら、そこから俺が乗せて行くと謂う手もあるぜ!」と言った
康太は「早くしねぇと歴也が開いた道が潰えて消える………」と悔しそうに言った
安曇は「ルビアンカ連邦共和国の近隣諸国の上空を飛んでも良いか了解を得たら、飛べない事もありません!」と譲歩を口にした
康太は「イギリスの女王に連絡をしてくれ!後、モナコの女王にも!そしたら協力が得られるかも知れねぇ!」と一筋の希望を口にした
安曇は女王の側近に連絡をしに向かった
唐沢と堂嶋と三木は即座に使えるコネを総て使って各国と連携は出来ないか?と連絡を入れに走った
時間が惜しいのに身動出来ぬ事態に歯噛みしたい程にもどかしかった
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