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第14話 想い

野坂は退院して自宅に戻っていた ベランダの花は……手入れを怠った為に…… 枯れかけていた 野坂は家に戻って直ぐにベランダの手入れをした そして暇があるとベランダに出て芝生に寝そべっていた 「知輝、寝たら風邪引きますよ?」 脇坂は野坂の傍にいた 野坂を不安がらせない様に…… ずっと傍にいてくれた 「………篤史……ごめん……」 「何を謝ってるんですか?」 「………仕事……辞めさせた……」 「元々辞める気だったんです 君のサポートに当たる そのつもりだった それに最近忙しくて……構って貰えなくて淋しそうでしたからね君」 「……え?……解るの……」 「………解りますよ 不満が顔に出てましたからね 忙しくて後始末大変だとゴム使ったら……拗ねるし…… 生しか嫌だ……と泣くし… 休みを取って生で犯りまくろうと思案中でしたので良かったです」 野坂は顔を真っ赤にした 「………ゴムは……」 「嫌いですよね?君 後始末が大変だろうと着けたら……泣き出しましたよね?」 「………篤史の熱が……感じられないのは嫌なんだ…… 例えゴム一枚だって隔てていたくない……篤史の熱は俺だけの為にある筈なのに…… 何で……ゴム着けるのか……って想ったんだ……」 「君、忙しかったでしょ? なのに……欲しがった 僕としては後始末大変だろうから……の思いやりでした……」 「………ゴムは嫌なんだ……」 「知ってます」 脇坂は野坂の頬にキスを落とした 「こんなに愛されるなんて…… 想ってもいませんでした」 「……え?……ちゃんと愛してるよ? 俺の愛……足らなかった?」 「君は物書きの癖に口ではなく態度で僕を欲するんです 君の瞳は……言葉よりも雄弁に僕を誘う…… ゴム一枚だって隔てていたくない……なんて台詞…… 愛してなきゃ言えませんからね… 僕は……悩殺されっぱなしです」 悩殺……… 「………悩殺……出来る程…… 俺は色っぽくない……」 「色っぽくですよ? ベッドで教えてあげます」 脇坂は野坂を掴むと、脇坂の寝室に引っ張って行った ベッドに押し倒されて…… 野坂は「まだお昼だよ……」と抵抗した 明るい部屋で抱かれるのは抵抗がある そんなに綺麗な男じゃないから…… 見られて幻滅しないか……不安だった 「……篤史……明るい……」 「君の隅々まで見せて下さい」 「………幻滅する……」 「しませんよ?」 脇坂は野坂の口を塞ぐ様に接吻した 口腔を舌を搦められ……弄られる 脇坂の指は尖った乳首を摘まんだ 「…ぁ……あぁっ……んっ……」 野坂の体躯は……脇坂の愛撫を受けて……艶めいていた 野坂の尖った乳首を歯で甘噛みして吸うと…… 野坂は仰け反った 脇坂は野坂を俯せにすると…… 背中を舐めた 脊髄に沿って舌が下りて行くと…… 野坂は背を震わせた 脇坂は野坂の腰を抱くとお尻を突き出させた 「君のお尻は綺麗ですね」 うっとりと撫でられ……舐められると……股間が……これ以上なく反応した 「君の……ココ……物欲しげに蠢いてます……」 脇坂は野坂のアナルに触れた 「……ローション使って……」 「嫌です 時間なら沢山あるでしょ?」 時間があると脇坂は丁寧に舐めてお尻の穴を解した その丁寧さに……野坂は翻弄され……挿れてっと……何度も哀願する事となる 皺の1本1本……舐めて伸ばす様に……舐められると…… 焦れったくて……お尻の穴が蠢いた 足らない……と 脇坂の指や舌を咀嚼して…… 訴える 野坂はそんな貪欲な自分の穴が……恨めしかった 我慢を知らない性器は…トロトロに溶ける 触ってと震えて……待っていた 「………篤史……ねぇ……欲しい…」 野坂は訴えた 「まだ待って……」 「嫌……もぉ欲しいよぉ……」 「なら君も見なきゃ……」 脇坂は野坂を寝かせると足を抱えた 「知輝……見て……」 脇坂は野坂の腰に枕を入れると足を広げた 野坂のお尻の穴が…… 脇坂を食べて一つに繋がる様を…… 脇坂は野坂に見せた 「君の中に入って行きます…」 入って来る…… 脇坂の熱い塊が…… 野坂の中へ入って来た 野坂は身を震わせた 野坂は体躯を起こして…… 挿入の一部始終を見ていた 貪欲な秘孔が脇坂の肉棒を食べていく…… 目眩がしそうだった…… 「……篤史……もっと奥まで……」 「根元まで欲しいの?」 野坂はコクッと頷いた 脇坂は奥まで挿入した 「……あぁっ……ぁん……イイッ……」 野坂は恍惚とした顔をした 野坂にそんな顔をさせているのは……自分だけだ……と脇坂は野坂の中を掻き回した 野坂が愛しい 日に日に……存在は大きくなる 閉じ込めて…… 護るだけじゃダメだと想う だが自分の見てない世界に野坂を置く気は皆無だ 愛しすぎて…… 殺しそうな想いなんて知らなかった…… 自分の中にそんな凶暴な想いがあるなんて知らなかった 野坂を誰にも渡したくない 手の中に閉じ込めて…… 誰にも見せずに…… 閉じ込めてしまいたい 自分の中の狂気に脇坂は苦笑する 野坂は脇坂がする事なら嫌がりはしないだろう…… 解っている 解っているから…… タチが悪い…… 野坂は精液で肢体を濡らし…… シーツに顔を擦り付けた 「キツかった?」 「……ん?……幸せだなって……」 野坂は脇坂の胸に顔を埋めた どれだけ…キツく抱いても野坂は文句を言わない キツいだろう……とは想う 実際……脇坂が本気で求めたら……着いてこれる奴なんかいなかった 無理してないか……脇坂は不安になった 「辛かったら言えば良いんですよ?」 「辛くなんかない! 抱いて貰えない方が……俺は辛い…… 俺なんて飽きたのかな? そう思う方が……俺は辛いんだ だから全然辛くなんかない」 「知輝……」 「体躯の辛さは気にならない それより俺は……お前に嫌われないか……と想う心の方が辛い…」 「………本当に君は可愛い… 僕が君を嫌う日なんて来ません……だから不安がらないで…」 「……篤史……」 脇坂は野坂の喉元を舐めた 行為の最中……噛み付いた歯形を舐めた 「……痛くない?」 「篤史のモノだって印着けられたみたいで嬉しい……」 「君は僕のモノです 僕だけのモノです 他に行くなら息の根を止めます……」 「うん……止めて…… 俺は他には行かない…… 篤史が飽きて……俺を手放すなら……俺を殺してくれ……」 「そんな日は来ません」 野坂は脇坂に抱き着いた 愛してるのだ…… 脇坂だけを…… ずっと…… ずっと…… 忘れられなかった男だった 野坂の涙が…… 脇坂の胸に吸い込まれ消えていった

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