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※第24話

そうして一体どれくらいほぐしていただろうか。 ぐるりと指をかき回した時、指先に何か硬いものが触れた。 気のせいかと思ってもう一度同じところに触れるとやはり当たる。 硬いと言うより張っているという感覚だ。 もしかしてこれがサイトで読んだ前立腺というヤツだろうか? ユキオはというと身を硬くしたまま刺激に耐えている。 あれ?もしかして―― 「ユキオ、きもちいの?」 「……っ、違……!」 真っ赤になって首を振るが目尻が赤くなって明らかに感じ始めている顔だ。 やっばい。 ただでさえ用意してきたと聞いて興奮しているというのに感じることも出来るとか……えっっっろ!!! ここの快感の拾い方は人それぞれと書いてあった。 最初から気持ちいい人もいれば徐々に慣れていく人、全くダメな人もいるという。 良かった。 これだけ拾えるならユキオにも一緒に気持ちよくなってもらえる。 俺は意識するとそこを意図的に何度も押した。 「……ァ、あ……っ」 快感を拾ったユキオの腰がビクビクと震えながら逃げる。 膝を引き寄せ無理やり戻すと細い腰を掴んで何度も刺激した。 指を抜き差しする度にぐちぐちと卑猥な音が鳴る。 その音すら興奮材料になってたまらない。 ユキオは目尻がとろんとして頬にかけて真っ赤に染まっている。 可愛い。 「ゆきお、かわいい」 「んん、かわいくな……ぁ……っ!!」 ビクビクするのを抑えられずユキオがベッドシーツを必死に掴んでいる。 それがまた愛しい。 「たい、が……もう良いから……」 言われてようやく抜き差しするのをやめて引き抜いた。 とろりと温まったローションが一瞬糸を引く。 白っぽくなった糸が生々しい。 興奮してしまうのを抑えながら俺は手早く準備するとユキオに声をかけた。 「ユキオ、四つん這いなって……」 「……っ、ん」 初めてはバックがいいと書いてあった。 痛い思いはなるべくさせたくない。 少しでも楽になるならと声をかけるとユキオは素直に後ろを向いた。 ぴとりとユキオの秘部に自身のモノを当てがう。 くちくちと入り口に押し当てたり引いたりしながら様子を見る。 正直、自分の体格が良すぎる分モノも大きくて入る気がしない。 勿論慣らすのはじっくりと行ったつもりだがダメならば今日は止めようと出来もしないくせにそう自分に言い聞かせる。 怪我だけはさせたくない。 緊張してか、ユキオの身体が震えた。 宥めるように背中へキスしながらそっと先の方を埋めていく。 「……っ、く」 ほぐし足りなかったのか明らかに後ろが締まる。 ユキオの表情は後ろ向きなので見えないが明らかに痛そうだ。 一度引いてほぐし直してからやり直したり、リラックスさせてみたりしたものの、やはり痛いらしく身体が強張る。 「今日はやめとこう」 「やだ……大丈夫だから……っ!」 ユキオが慌てて後ろを向くが俺は首を横に振った。 怪我だけは絶対にさせたくない。 かといってそのままは辛いだろう。 俺はほぐしていた方とは反対の手でユキオに直接触れるとそのままゆっくりと扱き上げた。 「や……っぁ……!!タイガやだ……っ!」 俺の意図に気づいたユキオが体を捻ってまで初めて拒絶する。 俺だってしたいけどユキオが辛いのは嫌だ。 「これっきりじゃねーんだから。次があんだろ。な?」 「……っでも、や……っやだってばたいが……っあぁ!!」 ぐりぐりと先端に指を埋めると勢いよくユキオが吐精する。 「……ぁ、あ……っ」 はあはあと余韻で息を乱すのを見ながら俺は割と余裕がなかった。 今は正直出すことしか考えられない。 艶かしいユキオの素肌は目に毒だ。 とりあえず服適当に着てトイレで抜いて来よう。 そっと離れようとするとガバリとユキオがこちらを向いた――かと思うと俺を押し倒す。 バウンドした拍子にベッドサイドの時計が跳ねて頭に落ちる。 「いってぇ!!」 思わず頭を押さえて悶えているうちにユキオは腰を浮かせて俺のを当てがっていた。 「ちょ、ユキオ……っ!!」 「……っ、」 無理やり腰を落とそうとするがやはり痛いらしく身体が拒絶で震える。 「ユキオ、焦んなくたってこれから何回でもすればいいじゃん。怪我させたくねーんだよ」 「……やだ……!お前からしたら一月かそこらかもしんないけどこっちは10年待ったんだからな……!!もう待てない……っ」 泣いたのか、目元が濡れている。 あぁ、この顔は言っても聞かない時の顔だ。 「……分かった。分かったから無理やり入れんな。ローション足すから」 そういうと一度腰を引かせてユキオを退かすと宣言通りローションを垂らした。 そういえばこの体勢――騎乗位も入れやすい体勢だと書いてあったはずだ。 下手に揉めた方が怪我しそうだし……何より俺には余裕がない。 とりあえずユキオの好きにさせようと再び細腰を掴んで支えた。 「いいか絶対、絶対無理すんなよ」 「ん、」 こくりと頷くとユキオはまた腰を浮かせて俺のモノを当てがう。 何度も腰を落としては引いてを繰り返し、先端が出入りするのが見える。 ……暴発しそう。 好きにさせようとか言っておきながらそれどころじゃない。 好きな人が跨ってあられもない姿で腰を落としてる。 こんなの視界の暴力だろう。 無理やりねじ込みたくなるのを必死に耐えながら唇を引き結んだ。

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