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不能_22
ベッドに潜り込めば、そっと抱き寄せられて鼻先が藍澤の懐に擦れる。
「藍澤の匂い好き。安心する」
「嗅ぐな、馬鹿」
「いいじゃん。アンタだって寝起き、たまに俺の頭に顔埋めてるくせに」
「……気付いてたのか」
「うん。何か可愛いからいいかなって言わなかっただけ」
「可愛いって……」
「馬鹿だろ、やっぱ」と呆れつつも、抱き締めてくる腕は全然離れない。
ほら、また…………心が擽ったい。
「もう寝るぞ」
「あ、待って」
「何だ?」
「あ、えっと、一回だけキスしたい……ダメ?」
「………………」
藍澤がダメって言わないと分かってて訊く俺は多分ズルい。
言葉の代わりに藍澤の指先が俺の顎を持ち上げた。
それは藍澤のキスの合図。
ぎゅっと目を閉じれば、すぐに柔らかな感触が唇に触れた。
それだけで全身の体温が上がったように感じる。
うー、好き。好きだ。何でこんな好きなんだろ……。
すぐに離れると思った唇は予想に反して、更に深く口付けてくる。
「――んっ…………んん……!?」
あ、舌入って……。
「ん……ぁ……」
無理矢理口腔に侵入してきた舌は上顎をなぞり、歯列を辿ってく。
追い返そうとした俺の舌は簡単に絡め取られて、感触が擦れ合う。
こ、んなキスされたら……。
ズクズクと下半身が疼いて熱が溜まっていく。
「んぅ……はっ、待っ…………んーっ……」
引き剥がそうとしても、より一層抱き寄せられて形を変えたモノが藍澤の身体に触れた。
「……っ……ハァ……ハァ……も、や……ばいって……」
「……何が?」
「〜〜っ分かってんだろ……」
「キスしろって言ったのはお前だ」
「こんな激しくしろなんて言ってない!」
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