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不能_24
俺よりもむしろ藍澤の方が驚いた顔を見せたから、これはきっと本当のことなんだろうな。
「機嫌、どうしたら直る?」
絶え間なく顔や首にキスをしながら藍澤は問う。
「………じゃ藍澤も脱いで。俺だけ脱いでるなんて不公平じゃん」
「別に構わないが、俺は……」
「いいの、反応しなくても。だって他の奴は見たことあるのに、こ、恋人の俺が見たことないとか意味分かんねーじゃん」
俺の主張に藍澤は少し笑って「好きにしていい」と言う。
「じ、じゃあ脱がすから……」
「ふっ、どうぞ」
藍澤のズボンに掛けた手が震えているのが自分でも分かって、凄く恥ずかしい。
「こ、こう言う場合って下着ごと一気にいくべき?」
「時と場合だと思うけどな」
「うっ……そっか……やばい、なんかめっちゃドキドキする」
「どっちかと言うと俺の台詞じゃないのか、それ」
確かに……。でもドキドキすんだもん。
よし、一気にいこう。そうしよう。
意を決して、ズボンに掛けていた手に力を入れて一気に下へとずり下ろした。
「わっ………すご……」
「ふっ、はは、そりゃどうも」
男として悔しい事ではあるけど、藍澤のイチモツは俺のよりも遥かに迫力がある。
やっぱりそれは全然反応してないけど、それでも十分な大きさだ。
「……凶器?」
「馬鹿」
「触っていい?」
「ああ」
指先で少しだけ突くとふにゃりとした感触がして、想像よりも熱を持ってた。
「そんな怖がるなよ」
「だって他人のなんて触るの初めてなんだって。……これって触られてる感触はすんの?」
「流石にそれはする。握ってみろよ」
「う、うん……」
ゴクッと喉が鳴ってしまったのは無意識から。
震える手でソっと包み込むと、更に熱が伝わってきて、何とも言えない高揚感が湧いてくる。
すご……ほんとに触ってる……。
「俺も続き、していいか?」
「うん……」
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