143 / 152

不能_24

俺よりもむしろ藍澤の方が驚いた顔を見せたから、これはきっと本当のことなんだろうな。 「機嫌、どうしたら直る?」 絶え間なく顔や首にキスをしながら藍澤は問う。 「………じゃ藍澤も脱いで。俺だけ脱いでるなんて不公平じゃん」 「別に構わないが、俺は……」 「いいの、反応しなくても。だって他の奴は見たことあるのに、こ、恋人の俺が見たことないとか意味分かんねーじゃん」 俺の主張に藍澤は少し笑って「好きにしていい」と言う。 「じ、じゃあ脱がすから……」 「ふっ、どうぞ」 藍澤のズボンに掛けた手が震えているのが自分でも分かって、凄く恥ずかしい。 「こ、こう言う場合って下着ごと一気にいくべき?」 「時と場合だと思うけどな」 「うっ……そっか……やばい、なんかめっちゃドキドキする」 「どっちかと言うと俺の台詞じゃないのか、それ」 確かに……。でもドキドキすんだもん。 よし、一気にいこう。そうしよう。 意を決して、ズボンに掛けていた手に力を入れて一気に下へとずり下ろした。 「わっ………すご……」 「ふっ、はは、そりゃどうも」 男として悔しい事ではあるけど、藍澤のイチモツは俺のよりも遥かに迫力がある。 やっぱりそれは全然反応してないけど、それでも十分な大きさだ。 「……凶器?」 「馬鹿」 「触っていい?」 「ああ」 指先で少しだけ突くとふにゃりとした感触がして、想像よりも熱を持ってた。 「そんな怖がるなよ」 「だって他人のなんて触るの初めてなんだって。……これって触られてる感触はすんの?」 「流石にそれはする。握ってみろよ」 「う、うん……」 ゴクッと喉が鳴ってしまったのは無意識から。 震える手でソっと包み込むと、更に熱が伝わってきて、何とも言えない高揚感が湧いてくる。 すご……ほんとに触ってる……。 「俺も続き、していいか?」 「うん……」

ともだちにシェアしよう!