97 / 112

せめて 抱きしめて〜結〜 8

* 「・・・ああっ、はああん、いいっ・・・すごいぃっ!」 「千都星・・・もっとだ。もっと動け」 「はあ・・・はい・・ううんっ、ああっ!」 ボクは、客の上に股がって、自分で太い硬いものを入れて、体を上下に動かしていた。 膝が痛くなって来ている。 でも、そんなことを言う訳にはいかない。 客の要望に応えなくちゃいけない。 今日はIT企業の社長さんが客だった。 年齢はボクよりだいぶ上だけど、スポーツをしているので、引き締まった体が日焼けしている。 運動して、適度な筋肉がついている体が好き。 ボクは好んでそういう体の男を客にしていた。 少しでも、剛さんの身代わりにしようと思っていた。 夕方に電話が来たので、指定された時間に、指定されたホテルへ来た。 きちんとした高級ホテルの一室。 ベットは普通のダブルベットよりも広くて、激しく動いても落ちることはないだろう。 体を落とす度に、太いものが穴を押し広げて入って来る。 奥まで入れて、ぐりぐりと腰を回すと、色んな気持ち良いところが擦られて、好き。 「あああっ・・・もう、もう気持ち・・・いいっ・・・」 「千都星は本当に可愛いな。・・っく・・・もっと締めろ」 「ああっはいぃ・・・はあっはあ・・・気持ち良い、ですか?」 「ああ、いいよ。千都星が一番いい」 「嬉しい・・・」 ボクは体を倒して、客の口唇にキスをする。 口を開いて舌を差し出すと、搦め取られて、強く吸われた。 その間も、ボクは腰を動かして客をイかせるために、一生懸命奉仕する。 こういう商売は、自分じゃなくて客を気持ち良くさせて、イかせないといけない。 でも、ボクはいつも客より先にイってしまう。 それがいいと言ってくれる客も多い。 やっぱり男だから、自分のもので相手をイかせることが誇りらしい。 犯ることがなく、犯られるだけのボクには、絶対にわからない考えだった。 舌を離して、客がボクの頭を優しく撫ぜる。 長めの前髪がかきあげられる。 直毛なのですぐにまた髪が顔にかかった。

ともだちにシェアしよう!