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第22話 ※星野視点

裕太が嫌がるのが楽しく、つい腕まで拘束したからか、裕太の行為は輪をかけて下手だ。 「うっ、、、ぐっ、、」 けれど、裕太のえずく音、部屋に充満する裕太の香り、そしてなにより苦しそうに歪めた裕太の顔だけで興奮する。 「んー、裕太の苦しそうな顔、好き〜 」 思わずそうこぼすと、裕太から睨まれる。苦しそうに、目には生理的な涙を浮かべてる顔で睨まれてもなと思う。 本当はもっと望みも叶えてあげて、優しくしたい。けれどそれ以上に、嫌がる裕太を無理矢理屈服させた時に見せる、歪んだ顔が好きだった。以前龍介に、好意を持つ相手への対応がおかしいと言ったが、今は龍介の気持ちが分かる気がする。 「ね、裕太、次のヒートは何ヶ月後?」 「、、、2か月半後」 「ふーん。」 また嘘をついている。そう感じたが、深く突っ込んでも、今は聞き出せないだろう。ヒートは一般的には3ヶ月周期だし、裕太が今まで上手く隠せてるってとこから頻度は低そうなので、3ヶ月半から4ヶ月周期かな? 「はぁ〜、、次のヒート楽しみ。」 「え。」 意外そうに、目を丸くした裕太が見上げてくる。前回は玲次にもらった薬で無理矢理引き出して、注意も受けていたから制約もあったが次は違う。 「ふふ、、がいるのに、抑制剤なんか必要ないでしょ。」 裕太が固まる。優しく笑いかけてるのにな。またビデオもとって、、ねぇ、何しようか? 「ほら、裕太、止まってると、終わりが遠のくよ。手伝おうか?」 そう言って裕太の顔に手を伸ばすと、ぼんやりしていた裕太が、ハッとし、瞬間、怯えたような目をして身を引く。しかしそれを許さず、無理矢理引き寄せる。 (裕太、そんな目されたら、抑えが効かなくなるだろ。) 無意識に舌舐めずりしてしまう。 嫌がるのを抑えつけ、深く咥えさせる。もっと楽しみかったけど、裕太の反応に思ったよりも早く終わらせてしまった。 次のヒートがきたら、番契約出来るといいね、裕太。

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