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第34話
悶々としたまま身体を洗い、微妙な熱を持て余しつつも、さぁ風呂に浸かるかなった時足が止まった。正直、トイレで抜いてスッキリしてからゆっくり温泉浸かりたい…。あ、そうしよう。正直、外で自慰とか嫌過ぎる。しかし幸い今風呂場には俺たち以外の人はおらず、そもそも時間的に今風呂に入る人はいないだろう。だから、温泉のトイレに人は来ないだろう。
「裕太?どこいくの?」
「あの……腹痛くて、トイレ…」
「え〜??」
トイレに行こうとすると目敏く星野が見つけ詰め寄ってくる。その話し方に含み笑いも感じ、今の俺の状態がバレていないかと羞恥心が湧く。
「お腹痛いの?大丈夫??心配だなぁ〜」
「…っ!」
そう言って、星野は俺の下っ腹をさすりだす。
「あっ…ふっっ……!」
また妙なタッチで触られ、ざわざわした気持ちが更に昂まってしまう。
えぇ、今っ…。また、出る…。変な声っ!自然と肩が震えてしまい、必死に声を抑えていると、星野の軽い笑い声が聞こえた。
「ふっ、裕太、お腹痛くて勃つ人?」
「!」
まずい。これはまずい。俺の息子は僅かに反応していた。風呂場で、公共の場で、何やってんだ。と考えてしまい、カァァァァと顔に熱が集まる。
「あれ?顔も赤いよ?」
「ちっ、違うっ!宗介の見間違い!!やっぱり大丈夫!はいっ!俺、先入る!」
俺はそそくさと星野から逃げるように露天風呂へ入りに行った。
冷たい外を通って、熱い温泉に入る。そしたら体の妙な熱も治るだろう。……………と、思ったのに、全然治らない。俺は遠くを見たり、温泉に浸かりつつ伸びたり縮こまったり、色々と試すが治らない…。
「……なんだよ。」
「別に〜。」
そんな俺を、星野がニヤニヤと見つめる。嫌な笑顔だ。
おい。めっちゃテーピングしてる右手が湯につかってるぞ!
「…、やっ、なんだよっ!!来るなっ!」
「え〜、俺と2人で温泉入るの嬉しいんでしょ?」
「あっ…!」
ニコニコとしたいつもの笑顔で、星野は湯を切って近寄ってきた。そしてそのまま、俺はギュッと後ろから星野に抱きこまれる。
平均身長より上の星野と、平均身長より下の俺。悲しい事に、俺はすっぽり星野にはまる。
「ふふふ…。」
星野の笑い声が耳をかすめる。振り払いたいが、動くのが辛い。耳にかかる息が気持ちいいなんて…今日の俺はどうかしてる。
「どうして、こんなにいい匂いをぷんぷんさせちゃってる訳?」
「ふ…っ!耳元で話すなぁっ…」
「…。」
「…だからっ!なんだよっっ!」
後ろから俺の肩に顎を乗せた星野がじっと俺を見つめる。口元には楽しくて堪らないという様に、相変わらずの嫌らしい笑みを携えており腹立たしい。
「ふふふ、2人で温泉なんて、嬉しい。」
「ふっ…えっ?んー…。」
あ、急にその話し…。ってか、誰も来ないよな?宿泊客はほぼ同期だけだし、その同期は皆呑んでるらしいし…。
「次は、2人でまた温泉旅行し直そうよ〜。美味しいご飯が食べれて、客室露天付ついてて、そこからいい景色見える様な。」
「…っ、んー。」
星野、悪いけど、今はそれどころでない。早く離れて欲しい。いや、俺が悪いけどって、おかしくないか?
「ところで、裕太は1人でする時はお尻弄るの?」
「……は?」
え?急に?
落ち着いたと思ったら、また下世話な話をしてくるので戸惑う。
「だから、こんな風にするの、かな?」
するりと水中で星野の左手が俺の後ろの蕾に触れたかと思うと、無遠慮に入り込んでくる。
「ふっ……!はぁっ!」
途端に、ぶありと、快感の波が寄せてくる。
「うーん、ここら辺かなぁ〜?裕太の良いとこ知ってるけど、左手だと感覚勝負は難しいな…。」
「ふうっ!だっ……やめっ!」
その間も星野の指がぐちぐちと俺の中を探る。良いところを時折かすめるその指が憎い。
あぁ、もっと…触って欲しい。いや、ダメだ。こんな。
頭の中の2つ人格が喧嘩をしだす。
俺はこんな状況で感じてしまう自分が怖くて暴れまくった。バシャバシャと水しぶきが激しく上がる。
「痛っ!」
「あっ…、ごめ…。」
星野が急に顔を歪ませた。
(やば。俺、また星野に怪我させ…。)
とっさに昼の事を思い出し、ビクリと体がこおばる。柄にもなく、オロオロと俺の肩に顔を乗せた星野を見つめてしまう。
「とか、うっそー。」
「…あぁ?!ふぁっっ!」
何言ってやがる!と言うつもりが、その前に星野の舌がぬるりと耳に入ってくる。肌が剥げそうな勢いで鳥肌がブワッとたつ。ピチャピチャ舐められる音と、敏感な箇所への這いずり回る感覚に、変な汗が溢れる。
何とか暴れるが、後ろから足で押さえられ、視界にチラチラ映るテーピングされた星野の右手が、俺が全力で暴れる邪魔をする。
「ぁふっ、ふっ……あぅっ!」
遂に星野の指が俺の前立腺を触り、俺は一際大きくびくついた。
「あはっ、下も見っけ〜。ここでしょ?」
星野はニタリと、そしてじっとこちらを見つめて今度は執拗にそこばかり触ってくる。
気持ちいいっ!いや、こんな、俺まで変態みたいな事おかしい。けれど、他人に無遠慮にグリグリと刺激されると、腰から溶け落ちそうな快感だ。息が短く荒くなってしまう。
「…ぅっ。ちがっ!…はぁっ、はぁっ!やめろっ!」
「えー、ほんと、裕太って嘘つき〜だよねっ。ほらっ。」
「はぅっ…!はぁっ…ぁっあ……あぁ!やっ…ちがっ……!」
ほら。ほら。と、ニコニコしたまま、刺激を更に強くされて、俺はあからさまに喘いでしまう。正解と言っているようなものだ。
「裕太ー、我慢しなくていいよ?」
いや、するでしょ。温泉だよ。
しかしそれは甘い悪魔の囁き。気持ち、いい。
星野がまたピチャピチャと俺の耳を舐めながら、耳の直ぐ横で話すので、もう訳が分かなくなる。気持ちいよさと温泉の熱さで頭がぐらぐらする。
「でも永井とやるのはダメ。此処で我慢したら、永井のとこに行きそうだから、此処で全部出しきって?」
「はぁっはぁっ……んっぐっっ!」
「裕太が他の奴とするとかっ、想像すると、俺、頭がおかしくなりそう。」
「…ぁっ!ちょっ、いっ…、一旦っ…やっっ!ぁあ!やめっっ!!」
「ねぇ、俺を変にしないで?自分でも自分が抑えられなくて、もしそうなったらと思うと、自分が何するか……怖いよ。」
訳のわからん事を言いながら、攻める手は全く止まらず、これでは答えられない。じゃあ俺を変にするなと言いたい。それに、永井ととか…。本当、何なの。
あぁ、嫌だ。気持ちいいなんて思いたくないのに。
「ふぅっっ!そっ……あっ、も、出ちゃうって…!まずっっ!」
めちゃくちゃに前立腺をすりつぶされ、耳はやわやわと噛まれ、手の甲で乳首を刺激される。身体がガクガク震える。
「だから、ここでぐちゃぐちゃになって。俺の手の中で。」
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