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第9話
「初めて」の相手がリョウさんで本当に良かったと思っていた。栞お姉様が見せてくれた画像を見た時から「カッコいい人だな」と憧れていたんだけど、実物はもっとカッコよくて、その上凄く凄く優しい人だったので。
「ヒュー!お上品で清楚なピンク色の穴がぷっくりと膨れて物欲しそうに動いているのは、堪らなく卑猥だなっ……。そのギャップが物凄くそそるっ!!
ユミの使い込んだ穴とは違って、な。お前は何本のモノを銜え込んだんだ……。コナれていて、良いんだが、ああいう新鮮味には勝てないだろう。
それに、初物なのに、あんなに物欲しそうに動いている。あれは根っからの好き者なんだろうなっ!」
客席から野卑なヤジが飛んできたけど、自分でも見たことがないトコを皆に見せる恥ずかしさが余計に興奮を煽っているのも事実だった。
恥ずかしいし消え入りたい気分と他の誰でもないリョウさんの指がソコを開いてくれていることへの喜びがせめぎ合っている。
それに僕の前の部分はリョウさんの唇とか舌で愛されているのも、物凄く気持ちが良くて頭の中に薔薇色の火花が散っているような気がした。
チュっという音が胡蝶蘭の上に溶けて行くような気がした、僕の前を強く吸った後の音。
それに、乳首も指で弾かれたり円を描かれたりして、頭の中にバチバチを紅い電気が弾けている。
「そうだ……コツは掴んだようだな……。小さな穴が美味そうに指を飲み込んでいく。
オレの指がもっと動けるように……」
リョウさんの低くて熱い声と共に僕のお尻の穴に指が挿っていくのも、物凄く悦かった。
しかも、お客さんの視線も熱さを増してソコを見ているのが肌感覚で分かってしまう。
リョウさんの指がもっと動けるように、力が抜けそうな身体を頑張って保たせて、穴を広げるように力を入れた。
リョウさんが満足そうな吐息を漏らしてくれるのが物凄く嬉しい。
もちろん羞恥心は有ったけど「リョウさん」にこうされているのが嬉し過ぎて、さっき愛された場所とかがジンジンと疼いている。
僕の前もすっかり立ち上がって恥ずかしい液を垂らしているし、リョウさんのもう片方の指で捏ねられた乳首も硬く尖って熱くて甘い快楽を脳にピチピチと伝えてくる、胡蝶蘭の白い電流のように。
「おお、御開帳か……あんなに初心な色なのに、動きはこの上もなく淫らですな……。
色は流石に仕方ないが、ああいう動きをするように括約筋に覚え込ませておいた方が良いぞ。
お前の穴は少し緩いからな……」
栞お姉様の隣の席の中年男性が連れのお兄さんのお尻を手の位置からして揉みながら言っている。
「緩いだなんて、酷いっ!!パパのおっきなモノを毎晩のように挿れてたら、そうなるのは仕方ないんじゃね?」
もしかして僕のお尻の穴も広がってしまうのだろうか?それでもリョウさんが愛してくれるのなら良いんだけど、これはショーだし、一回きりということも充分考えられる。
リョウさんも栞お姉様の気持ちを汲んでこの舞台に立っていてくれるだけのような気もした。
あのお兄さんのように「毎晩のように」愛されている――いや、あの小父さんに抱かれるのは嫌だったけど――という身の上が物凄く羨ましかった。
このショーが終わったら僕は自由の身の上になるとは聞いていた。聞いてはいたけど、本当かどうかは分からない。
もしかしたらこのお店で働かされるかも知れないし、もしそうだったら、あんな小父さんとかとも「こんなコト」をさせられる運命だろう。
だったらリョウさんとの「初めて」の行為を心ゆくまで愉しんで、そしてリョウさんも気持ち良くなって欲しいな!と思ってしまう。
「あんっ……中も擦れて気持ち良いっ……」
ユリさんも「コトの最中」には大袈裟過ぎるほどの言葉を出すとか前に言っていた。僕の場合は、感じていることしか言えなかったけど、口に出して言った方が良いような気がした。
少しでもリョウさんに愛されている感謝の気持ちを込めて言葉にしたかった。
僕の拙い言葉でも少しくらいはリョウさんの心に響いて欲しかった。
お尻の中だけじゃなくて、二つの果実を口に含まれては愛されているトコとか、乳首がもげるくらいに硬くなって熱くジンジンとうねっているとかも言いたかったけど、やっぱりこれはショーなので、お客さんに見えているトコだけを言った方が良いんじゃないかと思ったので。
ただ、リョウさんの口の中での愛撫が良すぎて死にそうだった。
「ああっ……イイっ……。こんなの……初めてっ……」
ダメだと思っていても、はち切れそうな前に手が回って擦ってしまっていた。
気持ち良すぎて、制御が出来ないのはきっとリョウさんの愛撫が上手いせいだろう。前を僕の指で弄りながらも目の前に有るリョウさんの視線が熱くなっている。そして、お尻の穴をリョウさんの綺麗で男らしい指が弄ってくれる。前も後ろも、そして乳首までも弄ったり弄られたりするのは物凄い快感だった。
自分で弄ってすっきりとする行為とは全然比べ物にならないほど。
リョウさんの指がさっきの場所を押しながら他の指が奥へと入っていく。
それも物凄くイイ。
「イイっ……もう……出ちゃうっ……かもっ……」
僕の身体がこんなになっちゃうなんて、自分でも信じられない。
ただ、また弾けた場合にはリョウさんにも掛かってしまうかも知れない。
だから、一応そう告げた。
「もう一度、一人で絶頂を極めるか?」
リョウさんの指がさっきみたいに穴の中の弱い場所をゆうるりと擦りながら聞いてきた、何だか労わるような感じで。
ただ、この行為はお互いが気持ち良くなるためのモノだということくらいは知っていた。
だから手を伸ばしてリョウさんの逞しくておっきなモノを指で擦ることにした。
僕のたどたどしい動きでも少しは感じてくれれば良いなと思いながら。だって、こんなのは自分のしか触ったことが無い。
「んっ……。リョウさんの、大きくて長いのをっ……、穴の中に……挿れて……欲しいっ」
二回も同じようなコトをしてしまうと、お客さんも飽きるんじゃないかな?っていうのもあったけど、リョウさんとちゃんと繋がりたくて仕方がない。
僕のお尻の穴も丹念に解されたし、力の入れ方もリョウさんに教えて貰っているのでもう大丈夫そうだった。
指だけでこんなに気持ちが良いんだから、もっとおっきなモノで擦られたらすごくすごく気持ち良いと思ったし。
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