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―――― 栗崎の手がトオルのシャツのボタンを外していく。 トオルも栗崎のネクタイに手を伸ばした。 お互いがお互いの服をもどかしいような手つきで脱がし終えると、薄暗い寝室にトオルの匂い立つような裸体が現れた。 栗崎は自分の鼓動がうるさく耳に響くのを聞きながら、トオルの背に腕を回して抱き寄せる。 するとトオルの心臓も早鐘を打っていることにすぐに気付く。 こうして自分の腕の中で鼓動を強めているトオルに、栗崎は少しの安心と溢れる愛しさを感じた。 「……すごく、広い背中だな……」 トオルも囁きながら栗崎の背に両腕を回し、首筋に唇を添えた。 湿った柔らかな感触に栗崎の体がビクリと反応を示す。 栗崎は後方のベッドにトオルの体をゆっくりと押し倒した。 眼下に居るトオルは哀しみを含んだ瞳でこちらを見上げている。 栗崎はトオルの口元に顔を寄せていったが、ふとその動きを止めた。 『キスは愛してる人としかしないんだ』  一度苦しげに目を伏せた後、栗崎は少し顎を上げ、トオルの瞼に片方ずつ唇を落とした。 (いつかおまえからしてくれるまで、待つことにしよう) 心が痛むのを感じながらもトオルの柔らかな耳朶を優しく齧った。 「あっ……」 トオルはどこを触られてもひどく感じるようで、すぐに蕩けるような高い声を発し始める。 栗崎はトオルの全身を手のひらで撫でていく。 骨ばった肩を、平たい胸を、締まった腹を、そしてまっすぐに伸びた脚をさすり、その滑らかで肌理の細かい肌の感触を味わっていく。 栗崎はトオルの体に愛しさが込み上げるばかりで、男だとか、女だとか、そういった躊躇や葛藤は最早なかった。 それどころか歯向かうことさえ敵わないような強い衝動が体の奥から湧き起っているのを感じていた。 栗崎の唇は首筋をなぞり、段々と下に降りていき、トオルの胸の先の尖りを見つけ出す。 そこに唇を当てるとトオルの口から吐息が漏れ出した。 「……はぁ…っ」 栗崎は舌先で小さな突起を弄ぶ。 軽く噛んだり、舌先で押しつぶしたりする度にトオルのそこは硬くなり、クニクニとした甘い果実のようで、その感触とトオルの反応が栗崎の興味をそそる。 「あんっ……」 (男でも乳首でこんなに感じるのか) 栗崎は片手でもう片方の乳首を摘み転がしながら、赤く熟れた果実への淫らな舌の動きを強めた。 「ああ、そこっ……!」 ビクビクと感応する淫らな姿態が栗崎の芯にも甘美で強い刺激を与えていく。 起き上がってきたトオルの茎から蜜が漏れ出し、栗崎の腹に擦られていた。 栗崎は自らの屹立もトオルに擦りつけた。 「あっ……んん…」 トオルが喘ぎを漏らす。栗崎の芯にも痺れるような快感が走る。 「……っ」 栗崎の茎から溢れる蜜とトオルのそれとが混じり合う。 栗崎は大きな手のひらで二本の茎を合わせて掴み、上下に扱きながら、トオルの乳首をたっぷりの唾液とともに舐め転がした。 トオルの雪のような肌に赤みが差し、火照っていく。 「ああ、リョウイチ…気持ちいい……っ」 身悶えしながら快感に眉根を寄せ、潤んだ瞳でこちらを見上げるトオルに、たまらない恋情を覚えると、今度はその茎に顔を近づけていった。 他の男のものなど、こうして目の前で見ることは初めてだった。 しかし、端麗とまでに形容したくなるトオルの茎にすぐに愛着が湧いた。栗崎は躊躇なくそれを口に含む。 「あああっ!」 すぐさま溢れだすトオルの強い反応に栗崎は喜びを感じ、ぎこちないながらも精いっぱいの愛撫を加える。 栗崎の舌の動きに合わせて茎はさらに熱くなり、質量を増していった。 「あんっ!も、だめ……っ!」 そして堪え切れないようにトオルが鋭い喘ぎを漏らすと、栗崎の口中に熱い飛沫が注がれた。

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