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 やっとすべてを濯ぎ終わると光が「よくできました」と囁いた。そして、僕をその場に跪かせ、顔を床につけさせた。頬にぬるぬるしているのは僕のこぼし続けた透明の滴だ。尻だけを上げさせられて、がつがつと音がしそうな勢いで奥を突き上げられた。 「あ、やぁっ、や……うう、んっ」  頭が真っ白になる。快楽の地獄だ。光が許してくれるまでそこを突かれ続ける。  気持ちよすぎて、狂う……  光が僕を抱え起こした。光の上に座った形になった僕の体重で、更に光が奥まで入る。  ああ、どうしよう。どうしてこんなに、こんな……  狂いそうな僕をゆるゆる揺さぶりながら、シャツの下に入り込んだ光の指が乳首を爪で弾いては摘まみ上げる。それをされると僕の昂ぶりにダイレクトに何かが走る。思わず尻にも力が入って、いっそう光を感じる。 「泣かなくていいんだよ、しの」  無理矢理後ろを向かされて目元を順番になめられた。涙をこぼしていたことを自分ではわからなかった。 「気持ちいいだろう?」  こくりと頷くと下から揺さぶられて「言葉で」と言われた。 「きもち、いい」 「俺も最高に気持ちいいよ、こうしてしのと繋がれて。幸せだ。しのは?」  唐突な言葉だった。 「しあ、わせ?」 「そうだよ。大好きな人とここまで一つになれるのは幸せだ。しのは幸せ?」  ゆさゆさと揺さぶられて体の芯に熱い快楽を与えられ、胸を責められて電流のような快感が体の中を駆け抜ける。  ああ……きも、ち、いい……  気持ちいいのをくれるのは光だけ。光と二人きりで気持ちいいことをしている。だから―― 「しの、も、しあわ、せ……」  光に固く抱きしめられた。 「ああ、しの。そうだよ。俺たちは幸せなんだ」  光が僕の昂ぶりを荒々しく扱き始めた。快感にがくがく震える。食い込むリボンが痛さを通り過ぎて痺れている。 「りぼん、りぼん、ほどいてぇ」 「いいよ、しの。一緒に行こう」  また、床に伏せさせられ、光のストロークを受け入れて快感にむせび泣く。  いよいよ追い詰められた僕は必死にせがんだ。 「いき、たいっ、いく、いっ」  リボンがほどかれた。一気に目の前が明るく眩しく(ひら)けた気がした。  あっ――ああっ……  中に光の熱を受けとめながら、どくどくと床に絶頂の証を噴きだした。  きもち、いい……しあわせ……  抱きしめられて、唇が重なってきた。深く舌が潜り込み僕の舌を絡めるように唾液が送り込まれる。  それを素直に飲み込んで僕は拙い舌づかいで唾液を送り返す。  いつの間に光とこんなキスをするようになったんだっけ? 「幸せだよ、かわいい俺のしの。愛してる」  胸に抱かれると安心する。僕は光が好き。幸せだ。  光の背中に腕を回してすがりつく。 「光、もっと抱きしめて」 「いいよ、ずっと抱きしめていてあげるよ。愛してるよ、しの」 「もっと言って」 「愛してる。愛しているよ、しの」 「しあわせだよ、光」  僕は光の胸の中から自ら口づけをねだった。光は優しく微笑んで、僕の唇に唇を重ねてくれた。 ――了――

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