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第一章 狼は愛を知らない 3
先に風呂から上がった俺は、旅館の様な和室に敷かれた布団の上で一人、西園寺が風呂から出てくるのを待っていた。この和室は縁側があり、そこには綺麗な日本庭園が広がっている。勿論外から中は見えない造り。
うちの風呂もこの庭園が見える豪華な露天風呂だから、きっと西園寺もその風景に満足している事だろう。一緒に入りたいと言ったら拒否されてしまったが、今後は風呂でセックスも頭に入れておかなければ。
しかし西園寺が今頃俺に抱かれる為に身体を綺麗にしていると考えたら嬉しくて、一人布団に突っ伏して足をバタバタさせてしまった。
風呂場で濡れる西園寺…そんなあいつをバックから突いて…ああ、妄想が膨らんで一緒に股間も膨らんでしまう。
ひとしきりバタバタした後、疲れて寝転んでいると浴衣姿の西園寺が襖を開けて戻ってきた。ああ、浴衣が西園寺の妖艶さを引き立てている。やはり今回はこの場所にして良かったと思わず見惚れた。部屋の行燈 だけの明かりが一層その良さを演出している。
「何見てんだよ…気持ち悪りぃ…」
「はい西園寺、これ飲んで」
俺は起き上がって、布団の上に胡座をかいた彼にお猪口を手渡した。そう、日本酒。俺達は高校生だが、可愛い西園寺にするにはこれが必要なので、致し方ない。しかし胡座で脚を組んでいる隙間から下着が見えそうで見えないのが気になる。やっぱり浴衣は最高だ。
「今日は日本酒か。素面 でお前とすんのマジで気持ち悪りぃからな…」
そんな事を言いつつ俺とのセックスが好きな癖に…素直じゃない奴だ。今日もたっぷりお前の身体を楽しませて貰うからな。俺は心でにこにこしているのを悟られない様に、彼にその後も彼のお猪口に酒を注いだ。
西園寺はお猪口を三杯程飲み終えるとほろ酔いになり、ようやく可愛い彼の姿に変貌した。
「ん〜……あつい……」
西園寺はどさっと布団へと倒れ込んだ。酒の所為で少し紅くなった肌と少し眠そうな顔が俺の情欲を駆り立てる。
「西園寺、何寝てんの。今から俺とセックスするんだろ」
「セックス…そっか……ん…」
彼は目を瞑って唇を差し出した。いつもの彼からは考えられないが、西園寺は酔うとかなり棘が抜ける。本人は俺とセックスするのが気持ち悪いから酔わないとやってられないと主張するが、絶対セックスが好きな筈。というか俺が開発したんだと思う。最初は嫌がるが、暫くすれば可愛い声を出して蕩けた様になる。俺にしがみついて求める彼を見た時、初めて人を愛しいと思った。
ただ学校ではまだ羞恥心の方が勝つらしく、完全に俺が無理矢理レイプしてる様にしかならない。
「んぅ…んん…やまだぁ…くるし…んん…っはぁ…」
「舌引っ込めんな…出せよもっと…ん…ん…」
彼の上に覆い被さって、唇を貪る。キスなんて唾液交換で気持ち悪いと思っていたが、彼とすると気持ち良くて唇を離したくない。ちゅるちゅると舌を吸ってやると「ん…」とちょっと苦しそうな声になるのがまた可愛い。
「西園寺、今日は腕縛るから。腕上げろ」
「お前…今日は何すんの…ケツもたねぇのは嫌だぞ俺…」
「大丈夫、大丈夫。すげー気持ち良くしてやるから」
「……お前はいつも信用ならねぇから嫌だ…」
「あれ? この間は好き好き言ってくれただろ」
「……覚えてねぇ」
「じゃあ思い出させてやるからな」
腕を上げた西園寺の手首をタオルで縛って、首や耳を愛撫していく。ぴちゃぴちゃ、ちゅくちゅくと水音を立てていけば彼の陰茎はすぐに膨張する。
「ン…ン…」
「耳気持ち良いだろ…んん…あ〜ピアス邪魔…次から外せ」
「っ…はぁ…るっせぇ…誰が外すか…」
そういう所は可愛くない奴…少し剥れた顔になった俺が彼の股間に視線を遣ると、浴衣越しに立派な陰茎が立体的に主張し始めているのがわかる。身体は素直だよな、とさわさわと優しく撫でてやった。
「西園寺、もう勃ってんのかよ。今日も感度ビンビンじゃん…お前実は酔ってねーだろ。もっと喘げ」
「うるせぇ…さっさと終わらせろ。俺は眠い」
「あーあ…そんな事言うんだ。乳首もビン勃ちしてる癖に」
「あっバカ! やめろ!」
浴衣をはだけさすと彼のピンクの可愛い乳首がぷっくりと勃って主張している。いつもならすぐにぺろぺろと舐めているところだが、今日は開発の為に焦らすと決めている。しかし可愛い…まるで俺に舐めて下さいと言わんばかりに勃っているじゃないか。嗚呼今すぐくりくり弄ってちゅぱちゅぱ吸い付きたい。…いかんいかん、今日は乳首は最後に取っておくんだ。
西園寺の乳首以外をちゅぱちゅぱと愛撫すると彼の口から「ん…♡」と可愛い声が漏れた。
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