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第8話全部お前でデキている
少し遅れてリクの中が大きく脈打ち、全身を硬直させた。
「んンン――ッ……ぅ……ぁ……ハァ、ハァ……フフ、俺の中でイったな……」
息を整えながらリクは満足そうに笑いながら俺を見下ろす。
――ぽろり。勝ち誇ったような顔のリクの目から涙が零れた。
「嬉しいなあ……雪也、モテるし、色んなヤツと仲良くなれるから、俺なんか相手にならないだろ……って思ってたから……」
リク、お前……そんなに俺のことを……。
何をやっても、友達から先はあり得ないだろうと思っていたのに。
ここまで想われていたなんて、夢でも見ない。妄想ですらあり得なかった。
今まで溜め込んできたものを全部押し付けないと、俺がどれだけ歓喜しているか伝わらない気がして、思わずリクをひっくり返していた。
「雪、也……? ……ッ、アっ、ま、また……ぁ……ッ……うぅ、ン……っ」
「俺、リクのこと、好きだから……っ! 俺だって、お前のこと誰にも渡したくないから、ここ通って、面倒見て……ずっと好きだったんだからな……っ」
俺もイって間もなくて、股間が過敏になっている。そんな状態でも動きたくて仕方なくて、俺は無我夢中で腰を振りながらリクを抱き締めた。
「今までだって、これからだって――」
「あっ、はげし、い……っ、ゆき、や……んぁ……ッ」
「――俺には、お前だけだ……ッ!」
心の奥底から言葉を吐き出すと、リクから息を詰める音がする。
そして俺の首にギュッとしがみつくと、何度もコクコクと頷きながら、俺のイカれてしまった激情を受け入れてくれた。
何度もリクをイかして、俺も中に出しまくって――気づけば力尽きて、俺たちはぐったりと横たわっていた。
「……大丈夫か、リク……?」
初めてでこれって、やり過ぎだよなあ……。
ふと心配になって俺は体を起こし、隣で仰向けになっていたリクを見る。
ぼんやりとした目に、脱力して完全にベッドへ身を放り出したままのリク。
疲れてボロボロなのに、その顔はうっとりと笑っていた。
「はは……だいじょうぶ……いっぱい、だされちゃったなあ……」
まだ正気に戻り切れていないのか、淫らに喘いでいた最中のままだ。
こんないやらしい姿に、俺が変えてしまった――その現実に胸が熱くなる。
初めてでこんなにハマって、これから先、俺はどこまでリクにハマっていくんだろう。
嬉しいような、怖いような……そんな複雑な思いで見つめていると、リクはおもむろに自分の下腹をゆっくりとさすった。
「うえからも、したからも……ゆきやからいっぱい、もらっちゃったなあ……」
「リク……」
「……おれのからだって、ぜんぶ、おまえでデキてるんだな……」
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