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永遠に(6)
もう、我慢ができなかった。
頑張って彼を見つめていたけれど、優しく微笑んでくれている彼の顔が、完全に涙で滲んで見えなくなった。
溢れ出す涙を止めることができない。
「あき、の、さ……ん、」
好きで、好きで、たまらなく愛おしくて。
一緒にいたいと心から思える、俺にとって一番大切な人。
俺にだって、彼が言ってくれたように、伝えたいことはたくさんある。
負けない自信があるくらい、俺も貴方を愛しているのだから。
だけど今はいい。
言わなくたって、俺のことを何でもお見通しの彼はきっと分かってくれている。
「直彦さん……」
初めて名前を呼んで彼の首に手を回すと、一気に距離が縮んで鼻と鼻がぶつかった。
そして、「とおるくんの顔、涙でぐちゃぐちゃだ」と、そう言ってくすりと笑った彼は、「誓いのキスをしてなかったね」なんてそんなことを言って、そのまま俺の唇を奪った。
END
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