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分かったことは。(2)

キリの良い所まで報告書を作って、いったん休憩でもするかと、俺は横目で時計を見た。 ──と同時に指が止まる。思っていたよりも時間が過ぎていた。みんながいなくなった時間から既に四時間。もう針は七時を指している。 最近は日が沈むのも遅いし窓から差し込む光がいつまでも明るいから、わりと遅い時間になっていても気づかない。それに疲れのせいか、腹時計も狂っているみたいだ。 「今日はもう帰るか……」 どうせ明日も来るのだから、もうほどほどにして切り上げようか。 残り少しだけ打ち込んで──と思ったけど、そんな考えは即却下。 この報告書が完成しても全体の仕事を見た時にキリが悪すぎる。 もうあと数枚、書類作成しなければ、明日の作業開始で少し手こずりそうだ。 「あ~!」 どうして俺の仕事はこんなにも多いのか。要領が悪いわけではない。絶対に。俺は何だかんだで上司からの信頼は厚いし、普段の仕事もテキパキとこなしている方だ。……そう、そうだよ。普段から多くの仕事を振り分けられるけど、それでも残業しないといけないようなことは起こらないし、うまく回せている。 それがこんなに手こずっているのは、同僚たちが連休に入ってしまったせいってだけではないはずだ。

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