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ミサンガ続編(4)
◆祥汰side◆
今日は雅宏と付き合い始めてから、ちょうど半年の記念日だ。
付き合うきっかけになったのは、俺が自分で作って足に付けていたミサンガ。
あの時、雅宏の言葉に腹が立って、悲しくなって、足に付けていたそのミサンガは結局切ってしまったけれど、今でもお守りとして大切に取ってある。
だってミサンガ事件がなければ、俺たちはお互いの気持ちを知ることがなかっただろうから。
だからこの半年の記念日に、お揃いのミサンガを渡そうと、俺は一週間以上前から準備をしていた。
今までちゃんと言葉で気持ちを伝えないで可愛くない態度ばかり取ってきたから、今日だけは甘えてみよう、好きだってちゃんと言おうって。
普段なら絶対にやらないことだらけだから緊張はしていたけど、できるだけ平然を装って、でも右手に握りしめたミサンガを意識しながら雅宏の部屋に行ったのに。
ミサンガを渡す間もなく、疲れたと言われてしまった。
昨日まで楽しく笑ってたはずなのに、どうして突然そんなことを言われるんだろうと、頭の中が混乱していて。
その後も続けられていた雅宏の言葉はあまり頭に入って来なかったけど、でも、俺とは違うんだってそれだけは分かった。
俺は雅宏といて疲れたなんて思ったことは、一度だってないから。
それなら、疲れる原因はやっぱり俺にあるってことなのだろう。
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