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第14話

「おい!」 男がリュークの元に戻り、つま先でリュークの腹を小突くが、リュークは全く動かない。 「おい、起きろ!」 男が声を荒げ、今度は少し強めにリュークの腹を蹴った。 それでも、リュークに動きはない。 男はリュークの側にしゃがみ込むと肩を掴んで仰向けにし、顔を覗き込んだ。 その息は弱々しく、意識も戻っていない。 「ちっ!弱いやつめ…ラーマの命令じゃなけりゃあこんな事、ちっ!」 強い舌打ちを何度もしながら、リュークの襟を掴むとグイっと自分の顔に近付けるように持ち上げ、再び口づけをする。先ほど吸い取ったリュークの魔力を口移しで少しずつ戻していく。 暫くすると、リュークの口からうめき声が漏れ出た。 「う…ぅぅぅううん。」 その声を聞いた男がその口の中に自分の舌を押し入れると、先ほどよりも多量の魔力を戻し入れていく。 「んん…ん…っん。」 嫌がるようにリュークの腕が男の体を突き放そうとするが、それを全く意にも介さず、男は濃厚なキスをし続ける。 リュークが足をばたつかせると、その足が男の腹を蹴飛ばした。 「…っ!」 男がリュークから唇を離すと、床にバンッと叩きつけるようにしてリュークを投げ飛ばした。 リュークはその勢いのままゴロゴロと床を転がり、ブランのいるベッドにぶつかると止まった。 「くぅっ!」 リュークの口からうめき声が漏れ、それに気が付いたブランが痛みで閉じていた瞼を開くとその名を呼んだ。 「リュー…ク?」 その声を聞いたリュークが、痛みに顔を歪めながらもベッドを支えにしながら立ち上がる。 「ブラン!」 リュークの目に愛しい人の姿が映り、その名を呼んだ。 しかし、ブランの顔はリュークのあまりの痛々しさに青ざめた。 「リューク、その姿は…何で?」 「ブラ…ぐあっ!」 リュークがブランの顔に触れようと手を伸ばした瞬間、その腕をいつの間にかリュークの後ろに立っていた男が掴み上げ、リュークの背中につけるようにして捻り上げた、 「ラーマ様、何故これが必要なのか教えて頂けますでしょうか。」 男が再び優しく丁寧に、わざとらしい笑みを浮かべながらブランに問う。 「リュークを…離して下さい。」 ブランが問いには答えず、男を睨みつけるようにして言った、 男はそれを見ると、首を振りながらパッとリュークの腕を掴んでいた手を離した。 それを見たブランが片手でお腹を抱いたまま、リュークの元ににじり寄る。 リュークもそれを見てすかさずベッドによじ登ると、ブランに近寄った。

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