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第24話
「盛大に散ったね」
上半身は前傾姿勢になっていたせいで目の前にいた純はもとより自分の顔にまで白い粘着質な物が付着してしまった。
「ぁ…ご…ごめ…」
熱を放って冷えていく頭と身体…。
気まずさから純の顔が見られない。
だが純はお構いなしに雪人の手首を掴み、湯船から出た。
純は温かいシャワーを雪人に掛けボディーソープを手に取った。
「雪人、背中」
純は、雪人の背中、胸、尻、脚と軽く泡を滑らせた後、シャワーでざっと流した。
…子供扱いされている。
雪人はそう思った。
でも…
「もう出なよ。逆上せる」
いつもと変わらない様子の純に少し安心した。
「…うん」
雪人は大きく柔らかなバスタオルで体を包み純の部屋に戻った。
バスルームに一人残った純は自分の体に残る雪人の飛び散った白濁に気づき、それを右手で集めて自分の猛ったモノに塗り広げた。
そして右手を擦る。
「…ふっ…ン…」
純は拒絶しない雪人に付け入って従兄弟という立場を超えた行為をしていると自覚していたが、自分だけを追っていた雪人が女と交わろうとしている事実は純の心に影を落としていた。
雪人から純を想う気持ちがあるように、純から雪人に向けた気持ちもあるのだ。
「…ッ…」
勢いよく熱を放ち、純は冷たい壁に寄りかかった。
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