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第30話

怖い。 梨花が。 「雪人…さん…」 血が通っていないような冷たい手が雪人の額を撫でた。 「…ね…?」 梨花の手は頬を滑り落ち雪人の首の辺りで止まった。 首筋に痛みを感じ、雪人の背中に寒気を覚えた。 「………わ」 得体の知れない恐怖に体が強ばる。 …わたしがかわりにあなたをおかすわ… 雪人は梨花の口元に目が釘付けになった。 抵抗もままならず、雪人は梨花にされるがままベットに拘束された。 手錠のような物で両手首を固定され、鎖でベットの柵に繋げら身動きがとれない。 細い華奢な体をしている梨花だがその見た目とは裏腹に男である雪人は力で梨花にかなわなかった。 どの場所を押さえれば相手の動きを封じる事が出来るのか、また動かす事が出来るのか梨花はそれを心得ていた。 「…やだ…はなして…」 未だ動悸は激しかったが雪人は抵抗してみせた。 …情けない。 梨花のいいようにされている。 ぷつりぷつりとボタンを外されて雪人の胸は開かれていき、ズボンと一緒に下着も下ろされて雪人は顔を背けた。 「あら、体は正直ね…」 雪人の、まだ幼さが残る中心は梨花に怯えながらも頭を軽くもたげていた。

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