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第70話
「綺麗な身体…触ってもいいかな」
部屋の奥のソファーに雪人は寝かされていた。
窓の無い小さな部屋…本来は佐野が休憩を取れるように用意されたのだろう…ここに学生達はまず入って来ない。
雪人はかろうじて意識はあるものの、瞼を持ち上げるのが精一杯だった。
シャツの前がはだけ、胸が晒されているが抵抗出来ない。
眼を閉じないように意識を保つのがやっと。
「…ぁ…」
麻痺したように言葉も身体も自由にならず、雪人は内心焦ってパニックを起こしていた。
…佐野から逃げなきゃ…
「…ッ…」
雪人の身体がピクっと反応した。
つうっと…白い肌をなぞる指が、胸から腹に動きズボンに当たる。
「邪魔だね」
佐野の指はボタンを外し、前立てを開いた。
…ダメ…
心の中で抵抗しても体は雪人の意思で動かせない。
最悪なのは…雪人の身体が刺激を求めている事だった。
佐野によってズボンを下げられ下着姿になると、雪人の欲求は隠せなくなっていた。
「白鳥沢くん、君も…期待してるんじゃない?」
緩く盛り上がった布地越しに佐野の指が雪人を撫でる。
視界が滲んで…諦めたように雪人は目を閉じた。
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