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第118話【R18】
雪人の頭の中、ほんの一欠片の理性はその音を聞き取っていた。
「ジュンサマ」
けれど純と交わり快感に身を悶えさせられている状態で、音は何の役にも立たない。
「ン…は…やく…ぅあ!」
音とともに純の律動は止まり、雪人は焦れた。
…あと少し…もうちょっと…
「あ…ぁ…じゅ…ん…」
イきかけの硬く張り詰めた昂りが熱を出せずに燻っている。
「は…ぁあ…」
辛さのあまり雪人は手を伸ばそうとしたが、その手はシーツに縫い止められてしまった。
「や…ぁ…ん!」
…冷たい手…純の手はこんなにも冷たかったのか。
だが不意に思考は強制的に終了した。
雪人の昂りが温かなモノに包まれた。
経験した事の無い感触と快感。
「あぁ…!」
…気持ちいい…
ゆっくりと動き出したそれは瞬く間に雪人を高みに連れて行き…雪人は籠った熱を放出した。
自分を締め付けていたそれを確かめようと唇を噛み目を開くが、目の前にいる純の姿はぼやけていて…溢れる涙がいく筋か流れ雪人が視界を取り戻すと…目の前には純でないモノの姿があった。
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