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第133話
「ん、ンまいです」
「わ、本当だ」
パソコンで作り方を検索してから作ったおかげか思った以上に美味しく出来上がっていた。
大木は雪人が作った料理を嬉しそうに食べている。
雪人は作っている途中でちゃんと味見はしたのだが、皿に盛り付けご飯と共に食べてみると自分が作ったとは思えないほどの出来だった。
「俺の為に作ってくれたんですよね」
「…ん…」
「…嬉しいです」
…夕食が美味しいという理由でこんなに大木が喜んでいる…
…それは僕は自惚れてもいい事だろうか…
「…僕…ここに居てもいいの…かな…あっ…」
雪人は思っていた事を言ってしまった。
慌てて手で口を押さえても出てしまった言葉は戻らない。
「…何言ってるんです?」
さっきとは一転、大木は眉間に皺を寄せて雪人を睨むように見る。
「だ…だって…」
…怒らせた…
大木がこんなに不機嫌になるなんて、雪人思いもしなかった。
「か…帰れって…言うし…」
視線を外し、しどろもどろになって言い返すが言葉が続かない。
「…言ったでしょ?遅くなるって。結局あの日は真夜中に帰ってきましたよ」
「そ…それでも…ここに…」
…居たかった…
雪人は最後の言葉を飲み込んだ。
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