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第158話【R18】

…想う男とは違う男に抱かれる… 雪人の視線の先に純の髪が揺れていた。 純は迷うことなく身体中に唇を這わせ、雪人を隈無く味わう…そうせずにいられなかった。 …僕が大切に守ってきた… …二十四時間、いつも一緒に過ごしてきた… …なのに弟に攫われるとか… 「…ありえない…」 「あッ…ン!」 それまで身体の表面を柔く食まれていたのに…純は雪人の胸の先端に歯を立てた。 甘く痺れるその痛みに雪人の身体は疼く。 「雪人…僕の事、思い出した?」 …純の存在を忘れるなんて、有り得ない。 …好き… …好きだった… …好きに決まってる… …何も知ろうともしなかった自分が、勝手に誤解して…純を傷つけた。 「純…」 揺れる髪に指を絡ませる。 「…僕を…許して…」 目尻が光って零れた。 「あ…ん…」 片足を胸の位置で折り畳み、ゆっくりと胎を掻き混ぜるように純が動く。 焦らすような緩慢な動きに雪人の胎は戦慄く。 「や…もっと…」 「おあずけされてた分を頂戴」 純は奥まで優しく突き上げた。 「ふぁ…ぁン…」 長く焦らされているせいか、雪人の目から涙が止まらず零れている。 「純…」 伸ばした腕の先に愛した男がいる…。 過去の男が、現実のそれに重なった。

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