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第27話
中田side
「んー、ねっむ...」
時計を見ると十二時半だ。
夜の仕事は、生活が見事に逆になる。
Peaceでバーテンダーを始めた時からそうだが、冬夜の頑張りにはものすごく心配している。
本人にはぜってぇ言わないけど。
同じ時間に寝たはずなのに、起きるともういねぇし。
「...」
店に入ると、ラップに包まれたおにぎりがカウンターに置いてあった。
「ちっせぇおにぎりだな...」
おにぎりから分かる華奢な、というか貧相な身体つき。
...ホームズじゃなくたって分かるっての。
おにぎりを口の中に放り込む。
「...ウマ」
中身は鮭だった。
「あ?なんだコレ」
昨日脱ぎ捨てた洗濯物を洗おうと思って洗濯機を覗くと、濡れた白衣が入っていた。
「......冬夜のものか?」
アイツにしてはでけぇ白衣だ。
多分、昨日洗濯して干すのを忘れたんだろう。
『おい、白衣忘れてるぞ』
携帯に連絡を入れ、自分の洗濯物と共に洗った。
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