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第52話

「優介、そこはその公式じゃない。.....これ。この公式を応用して解くんだ」 「ぅううー」 優介に数学を教えているが、一向にこの手の問題が解けない。 「...ちょっと休憩するか」 数学を教えている間、ほかの教科を勉強していた椿が俺たちに声をかけた。 「っしようー!休憩だっ!」 「買ってきたシュークリーム食おう」 袋を漁り、シュークリームを取り出す。 「佐々木は頭がいいんだな」 「そうか?」 「満点を取ってた」 ああ、この前のテストか。 「冬夜は教科書を丸暗記できるんだよ」 「ん........そこまでじゃないけど....、椿は英語ができるって聞いたけど」 とろりと出てくるクリームを、上手く吸い込みながらシュークリームを食べる。 「まあな。小さい時は外国に居たからな」 「うわ、帰国子女ってやつじゃん!寛也すげぇ!」 「ふーん.....んっ!?....」 がぶりとかぶりついた反対側から、クリームが噴き出してしまう。 シュークリームを持っていた手にクリームが付いた。 あっぶな...カーペットとかに落としたらヤバかった...。 フカフカした長い毛足のカーペットは、絶対目を剥くような値段だろう。 内心ビクビクしながら手の付いたクリームを舐めた。 「ほい、ティッシュ」 優介がティッシュを取って渡してくれる。 「さんきゅ...危なかった」 「ぜってぇ汚したくないもんなー」 優介と二人で笑う。 「...そ、そうか?」 椿は苦笑いしながら返すが、絶対そうだ。 シュークリームを食べ終わったあと、今度は英語を椿が教えていく。 「比較級はな、テンプレがこの三種類ある。これを使えばほとんどの作文はできる」 「この後ろにくっついてるのはなに?」 「それはだな...」 こっちも大変そうだ。 俺はうさぎさんを膝にのせ、古典の教科書を読みはじめた。

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