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第56話
「......」
仕事が終わり、シャワーを浴びてベッドに入る。
俺はずっと、岬のことを考えていた。
......俺は、岬のことをどう思ってるんだろう。
岬は、俺が冗談で付き合っている、と言ったことを本気にしてるだけじゃないか…..?
『冬夜、起きて』
『車で送るよ』
『ごめんね...』
『俺、冬夜のことが好きだよ』
『キスしよう、』
「っ、」
これ以上考えたら…、だめだ。
ゾク、と岬の獣のような細められた目を思い出し、背筋に寒気が走った。
『気持ちよくなっちゃった?』
「っぁ」
顔がどんどん熱くなるきがして、布団を頭から被った。
『触って欲しそうだから』
岬は俺をおかしくしてる。
こんなの...変だ。
ドキドキと鳴る心臓に、忙しない呼吸。
「は、っはぁ、...ぅ、」
...俺は、そっとズボンに手をかけていた。
「おはよう、冬夜!」
「...」
「大丈夫ー?顔色悪いよ」
結局。
俺は一睡も出来ないまま、朝を迎えた。
「大丈夫.....」
昨日......。
岬にされたことを思い出して、アソコが疼いて仕方なかった。
俺はおかしい.....。
「保健室...行った方がいいんじゃねー?」
「っいい!.....行かなくても大丈夫!」
優介が口にした保健室という単語に、過剰に反応してしまう。
「大丈夫だから、早く行こう」
「...そうだねー」
保健室は、放課後でいい.....。
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