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第60話
「...っ、ぐすっ」
保健室に、鼻水を啜る音が広がる。
「.....なあ、もう泣き止んでくれない?」
うぜぇよ。
ボロボロと涙を零す岬に、呆れた声が出てしまう。
「冬夜がっ、...好きって.....言ったっ」
「いや、言ってねぇから」
嫌いじゃないよーって言っただけだろ。
.....本当に反省してんのかよ、コイツ。
「っうううぅ.....」
信頼.....ってさっき言ったけど訂正しようかな。
「冬夜っ、キス.....していい....?」
....訂正だ。
「お前、やっぱり信用なんねぇ!」
「えーっ」
.....その後キスしたのかは、秘密だ。
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