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第12話

「アラシャかアシャ 記憶操作を頼むな まったく・・なんで一人でこんな遠い別の時空まで飛んだんだ もう一人のアーシュ 魂が弱り・・まだ特別治癒中なのに・・・」 抱き抱え 心配そうに額や頬を撫でる 「いや・・違う・・アーシュ様もその猫の美少女も幽体だ・・ 生きているのは・・その黒猫の少年だけ・・」リュース公が呟く様に言う 「よくわかったな・・リュース公・・流石だな そうだ・・俺はもう1600年前に死んだ」 アーシュの身体の身体から時折 光が通りぬける 影がない 猫耳の少女も同様 「女王ヴァルジニテ様がリュース家の代々の当主のみに 伝えたように その生涯を辿った・・散々な末路だな・・だが エイルもアルとも婚姻して一人息子も得た・・セルトも取り戻した 黒の王にもなれたし・・ふふ」 「こちらのアーシュは散々な生涯だった・・聞いたな 今は覚醒して 俺も黄金の力が強いから ・・・黄金の力は彼の方が強い・・父王アージェント並だ 俺は予知は得意じゃない・・・彼は予知も得意だ それに一年で黒の国を復興させたぞ ・・気質も優しい・・・善王風の王ヴァルーダ様と同じだ」 「何故・・ここまで魂が弱ったかわかるか? ・・本来ならあり得ない・・最終世代・・半分は人族だが最後の黒の王族 もう一人の純粋な黒の王族 火焔の王である 異母姉妹テインタルに劣るが もっとも強き赤き火焔の王の魂だ 半分はお前の罪だ 惨い生涯だったから 黒の血・・再生能力さえ失う程のダメージ・・心の傷も深い 誘拐事件・・指を失った事件も通常なら防げたが ・・・こんな狂った状態ではどうしようもない 残り半分は・・神の呪いのせい 呪いをかけられ・・100年間・・転生を繰り返した その生涯全てが惨い物だった・・最初の前世より酷い そして俺達にも視つけられない どうにか視つけて・・一応は呪いも解除した」

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