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◇ 高校三年生のある日、国博と一緒に帰るはずだったのに彼は先生に呼び出されて。待っているのは迷惑だろうかと悩んでいた俺に彼は「一緒に帰りたいから待っててくれる?」と、欲しい言葉をくれた。 誰もいない教室で一人、隣のクラスに残っている生徒たちの声を聞きながら本を読んで過ごしていたのだけれど、突然体が熱くなって知らない感覚に襲われた。座っているのも苦しくなり床に倒れ込んだ時、大きな音を立てて一緒に椅子が倒れた。その音に反応したのかと当時は思っていたけれど、後々考えればきっとその音じゃあなく俺の発情期の匂いに反応したのだろう、知らない男子生徒が数人やってきた。 「大丈夫? 薬は持ってる?」 倒れた俺の体を抱き起こし、心配してくれているのかそう聞かれ、初めてのことに戸惑っていた俺はふるふると首を横に振った。するとさっきまで優しい雰囲気を纏っていたその人の態度が急変した。 「発情期が来るって分かってて薬も持たずに学校に来て、あげく誰もいない教室に一人でいるとか、それって襲ってくれってそう言ってるようなもんだよな?」 くははっと大きな声を上げて笑うその人がたまらなく怖くて這うようにして逃げれば足を掴まれ引き戻された。慌てて机の脚に手を伸ばしたけれど何の意味もなく、あっという間に体を固定された。 「誰からやる? 俺からでいい?」 「お前からでいいよ。でもナマでやって妊娠とかしねぇの?」 「あーっ、それはダルいな。まぁ中出ししなければいい話か」 「さすがにコイツと俺ら誰かの子どもとかできたら笑えねぇしな」 何を言っているのか理解できなかった。自分の体のことだって分かっていないのに、これから自分はどうなるのだとか、目の前がチカチカしてひどく気分が悪い。 「やめてっ」 「オメガは黙ってろ」 「嫌だ、いや、!」 「つーかお前だって体が疼いて仕方ないだろ?」 ベルトも強引に抜かれ、制服も下着も一気に脱がされた。隠せるものは何もなくなり、とにかく足を閉じたままで耐えるしかないと膝を曲げてそうするも、もう一人近くで見ていた奴が足首を掴み、ぴったりと合わせられた俺の足をそのまま上に持ち上げた。 「ちんこは別に見せなくていいよ。必要なのはケツの穴だから」 「あっ、嫌だ」 「でも体は気持ち良いことしてほしいって言ってるぞ? 「うっ……く、」 シャツが捲れ、背中が床で擦れてしまう。摩擦で痛みが刺さるし、固定された手も足も痛い。そうしてまだ自分でも触れたことのない後孔には知らない人の太い指が一気に何本も差し込まれている。逃げられない俺は大人しくしてこの時間が早く過ぎることを祈るしかなく、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる自身のそこに涙がこぼれた。 ファスナーが下ろされ、現れたその人の肉棒は既に起き上がっており、すぐにぴったりと後孔に合わせられた。いくら濡れているとはいえろくに慣らされたわけでもなく、そんな太いものが入るはずがないと恐怖で声も出なくなった。ミチリと嫌な音がして一気に奥まで侵入してきたそれの異物感が気持ち悪くて、呼吸の仕方を忘れたかのように酸素が吸えない。 「発情期のオメガってやべぇのな。すっげぇ気持ち良いわ。男でも何でもいい」 歪んだ視界で天井を見つめる。これは夢だと思いこみたくても感じる痛みがそうさせてはくれない。

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