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第3話

「俺たちが出会って、もう5年は経つだろ?そろそろ、こういう時期かな……って思ってさ」 そう話しながら輝は俺の額から頬へ、最後は唇へと触れるだけのキスをする。 「ばっ、ばっかじゃねーの。そろそろこういう時期って、俺たち同性なんだから、籍とかいれられるわけねーじゃん」 自分の発した言葉に、あっ! っと思ったが、既に遅い。 言った後に後悔するんだ。また、やってしまった……と。 本当は嬉しいのに、素直に嬉しいと伝えられない。これが俺の悪い癖だ。 「……ふふっ」 落ち込んで俯いていたら、頭上から輝の笑い声が聞こえる。 「何笑ってんだよ!」 「だって透、俺の想像通りの返事をくれるんだもん」 そう言って俺の頭を大きな手で、優しく撫でてくる。 輝にこうされるのはーー嫌じゃない。 気持ちがいいなんて思い、されるがままになる。 どの位の時間が経ったのだろう。 しばらくすると輝は俺の頭から手を離し、身体を起こし俺の前で正座をして座った。

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