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第3話

取り調べ室に戻ると、先ほどよりもさらに濃いフェロモンが空気と共に鼻へ思い切り流れ込んだ。 「うっ………!!」 「っぁ……、け…じさん……、た…すけ………」 荒川は身から溢れるほどのフェロモンを漂わせながら、入り口で固まる俺にそっと抱き着いてきた。 職業柄今までたくさんのΩの発情期に出くわしたことはあるが、ここまで濃厚なフェロモンを感じるのは初めてだった。 というか、見た目にしろフェロモンにしろ、俺の好みどストライクなのだ。 骨の髄まで荒川のフェロモンに支配されそうになり、何度も理性を抑え込む。 「刑事さん……、俺をメチャクチャに抱いて」 荒川がそう言葉を発した瞬間、今までの比ではないくらいのフェロモンが荒川の体から放たれた。 どこまでも強くなるフェロモンに、俺の心の奥に押し込められていた本能が動き出す。 内鍵をかけて振り返ると、荒川は四つん這いの姿勢で俺に背を向け、自ら後蕾を開き震えていた。 俺自身は既にパンパンに腫れ、言い逃れのできないほどに興奮している。 脈打つそれを押し込むように荒川の中に挿れると、Ωが性行中に出す特有の体液で滑るように奥へと誘われた。 ミチミチと締め付けられ、お互いがあっという間に最高潮へ達した時、俺は意識を取り戻して性器を抜いた。 「良すぎ…っ。刑事さん、もっと」 「あぁ。場所を変えようか」 衣服の乱れを整え、荒川の手を引っ張って取り調べ室を出た。 「あれ?貝塚さん、どうしたんすか?」 「悪い。荒川連れて帰る。上にはギリギリまで報告するな。時間稼ぎでもしておいてくれ」 「え?!ちょ、貝塚さん!!!」 驚く部下を軽くかわし、署の前に止まっているタクシーに乗り込んだ。

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