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第4話
葵side
不安を感じていたけど、実際には怒られることはなく…。両親は雪だるまのを写真と撮って、にこにこしてたし、弟たちは狡いと言って…。雪だるまが二つ増えた…。
「まるで貴方たち兄弟と一緒ね…。可愛くて仲がいいわ」
「辞めてよ、義母さん…。恥ずかしい」
「照れてる?」
「夏も、揶揄わないで〜。早くご飯食べよ」
家族の暖かさで雪だるまが溶けそ…。晩ご飯は兄弟みんな好きなオムライス。義母さんのオムライスはチキンライスにとろっとろの卵を乗せて、ビーフシチューがかかっている。
だから、お店のオムライスに興味が無くなっててしまった…。すごく美味しいんだもん…。
「母さんのオムライスが一番美味しい」
「うんうんっ!美味しい!」
「おかわり!」
「結衣ずるい!僕もー!」
「俺の分もある?」
「…僕のも」
「はいはい、落ち着きなさい。みんなの分あるから。ほら、お皿出して〜」
みんな、おかわりするから今日も多めに作ってくれたみたい。ちゃっかり父さんもお皿出してる…。
義母さんは嬉しいみたいでニコニコしてて、『嗚呼、幸せだな…』って思う。体が弱いから外にはあんまり出れないけど、不満に思ったことは無い。それも全部家族のおかげだろう。
「ご馳走様でした。結、風呂行くぞ」
「うん!」
「あらあら、今日はママじゃ無いの?」
「今日は夏にぃ入るの!」
「そう、いってらっしゃい。夏、逆上せないようにしてあげてね」
「わかってるよ。お先〜」
夏が入り終わったら僕もお風呂入ろうかな。…お風呂の雪片付けたっけ……?
「…葵、片付け忘れてた。手伝ってくれる?」
「…やっぱり?…今行くー」
「片付け?雪遊びした時の?」
「うん」
「それなら片付けたわよ〜」
「「ありがとー」」
義母さんが片付けてくれたんだぁ…。ご飯食べてぼーっとテレビを見てたら眠くなってきちゃったぁ…。お風呂明日の朝にしようかな…。
「葵、お風呂空いたぞ」
「ん〜、わかったぁ〜…」
「寝るなら、ベットな」
「んっ〜」
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