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翌朝、学校に着いて、すぐに違和感に気づく。
何ってほどでもないけど…。
おかしい。
こんなに奴と会わないことってあったか?
絡まれて鬱陶しかったはずなのに、来ないとなると物足りないとは。
その日の授業は何かと手につかないことが多かった。
スパーンと頭を何かで叩かれてようやく自分が居眠りをしていたことに気づく。
副会長であるこの俺が、寝ていた!?
初めてじゃないのか?
いや、今までも寝てることはあってもバレるようなことをしたら印象が悪いからいつも上手くやれていたのに。
今日は、出来なかった?
これは…死活問題だ。
すっきりさせるためには伊藤龍星に会わねばならん。
1年の教室まで行き、見つけた相手に詰め寄る。
「おい、新城!答えろ。伊藤龍星はどこにいる」
「は?何で龍星さん…あー、いや、そっか…3年B組にいなかったら屋上」
「本当だな!ありがとう」
礼をいい、急いで向かう。
さっきの間はなんなんだ?
なんか、言いたそうだった。
いまさらだが、気になってきた。
だが、いまは伊藤龍星だ。
そうだ、奴は3年生だった。
だらしがないし、いいように遊ばれて、年上の要素が湧かないし知らないわけじゃなかったが。
屋上の扉を開けて外に出てみて彼を探す。
「伊藤龍星!いたら返事をしろ!」
「うるせぇな…デカい声ださなくても聞こえてるって」
「あっ、いた!!お前に話がある」
「…俺にはねぇよ」
「なんだ?今日へんだぞ」
「いや、イラついてた。八つ当たりだ。…話ってなに」
本当に、話していいのだろうか。
おかしな奴だと思われてもいいから、言わないと授業にも集中出来ない。
スッキリしておきたいのだ。
「お前、最近、よくクラスに顔を出してたのに今日はなんで1度も来なかった?」
「何でって言われてもな〜俺もお前にばかり構ってるわけじゃないからな。俺のことは知ってるんだろ?相手してほしいって言う奴多いから相手してやってんだよ」
あ、何かカチンてきた。
腹が立って仕方がない。
なんで、そんな真顔で言うんだ!?
毎日、可愛い女の子男の子が寄ってきて、毎日性行為が出来て嬉しいんじゃないのか!?
もっと喜べよぉぉ…!
そんなつまんなそうな顔されたら期待してしまうだろ!?
くそっ、くそっ…その他大勢の中の1人で良かったのに、お前がそういう奴だからそれでいいって思ってたのに…!!
俺は正しいことに忠実でいたいだけだ!
だから…!
感情に任せて、伊藤龍星の首元の襟を掴み引き寄せる。
「は!?なにッ……」
いつもお前がしてくるだろ。
唇に自分の唇を押し付けるようなキスをしていた。
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