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「同じような反応されて、同じように媚びうられて、最近はうんざりしてたんだ。あの夜も同じだよ。そんな時にお前に会った。最初は好奇心だけだった。最近はそれだけじゃないことに気づいてた。誰とやっても何も感じない。お前とは次がほしいって何度も思った。お前にキスされてやっと分かったんだ。…俺はお前が好きなんだ…」 まじか…珍しいこともあるもんだな…。 キスの意味を考えて悶々してるのかとおもってたのに、案外自分の気持ちには聡かったか。 …照れちゃって、可愛い。でも。 「まさか…本当に言ってくれるなんて…なぁ、それ俺があんなことしたから影響されたとか、気の迷いとかじゃないよな?」 「そうだったら俺どんだけクズなんだよ」 「ふっ…自覚はあったのか」 「言ってくれるな(笑)…で、どうなんだよ 」 「断わるわけないだろ…俺はお前に一目惚れだったんだから。お前が好きだよ」 「…っ暮沢!」 手が伸びて来ようとするのを押しのける。 「やめろ、触るなよ?お前…どこでも手出すのだけは勘弁。忘れてると思うが俺は"真面目"な副会長なんだ!風紀を乱す行動を俺が今後は許さん。セフレやなんだって、外でされたことを許した覚えは無いからな!」 恋人になったからって、こいつに気を抜くと危険だからな。 「分かった分かった!じゃ、どうすればいいんだ?」 「…そんなの…自分で考えろ////俺は帰る!…今日親が帰らないから自分で作らないとなんだ」 ジッと顔を見つめる。 分かれよ。 「…送っていく」 「好きにしろ/////」 あの伊藤龍星を操ってるみたいで何か。 でも、露骨すぎたか。 俺としたことが。ヤリたいみたいじゃないか。 いや、まぁ、期待してるんだが…。 「…そういえば、先輩…が成績下がり気味だからどうにかしてほしいって泣き疲れたんだが」 恥ずかしい…気を紛らわしたいのバレバレなことを…。 「はぁー?何で学年違うのにそんなこと言われるんだ?…ったく…分かった分かった、次は学年トップ狙うから」 「え、それはやりすぎじゃ…」 「お前、知らないで話したのか?…俺、ここ、首席で通ってる」 「はぁぁぁ!?嘘だ!!」 「そんな嘘つくか。生徒会だろ。過去のこと調べたらすぐなんじゃないか」 確かにそうだが…何で俺はそれを知らなかった!?!? なんか、悔しい。知らないことはまだまだあるのだ。 「伊藤龍星を俺はもっと知りたい…教えてくれ…少しずつでいい、知らないことがあるのは何か嫌だ」

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