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カーテンから落ちる朝日に目を覚ます。 …あれ、なにしてだっけ。 今日は…。 ケータイで時間を確認する。 土曜日で学校が休みと分かる。 まだ7時だ。 二度寝するか…と横を見て唖然とする。 慌てて揺すって起こす。 「ん…なに」 「なにって何!何でいる!?」 「昨日何したか覚えてないのか?」 覚えてるよ!セックスしたのばっちり覚えてるよ!腰と尻が痛いよ! 「なんで帰ってないんだ」 「んー、あの後、俺止まらなくて4回やっちゃってさ、お前限界越えて寝ちゃったんだよ。責任感じて様子見てたってだけ。全然起きないから俺も寝ちゃったけど」 「4回…そうか…なら世話を焼いてもらおうかな」 さすがヤリチン…体力ありすぎるだろ。 寝て当たり前だ。 ビッチに俺はならないからな。 「何するんだ?」 「まだ眠い。お前も寝ろよ。本当に眠い。あれだけやられたんだ。疲れも取れない。おやすみ」 布団をかぶって、二度寝に入る。 しばらく視線を感じていたが、近づく気配がする。 額にキスされる。チュッと音が鳴った。 「おやすみ」 その後は何も無かったように隣で寝始めた。 あ、甘いぃぃ!! なにこれ、幸せすきだと思うんだが!! 本当に恋人になったんだな…。 先に寝入ってしまった龍星に抱きつくようにして、目を閉じた。 この腕の中が次に目を開けた時も俺のそばに居ますように。 うっすらと目を開けて横を見る。 いつの間にか、腕枕されて寝ていた。 あれから1度起きたんだと分かる。 「先輩…起きて。起きてってば」 身体を揺する。 「ん、はぁー?」 「寝起き悪いな…」 「もういいのか、身体」 「…痛いけど。…もう兄弟全員帰ってきてんだよ。兄ちゃんとご飯作る約束してるんだ。どうせなら一緒に食べる?」 「ありがたいけど…それは遠慮なさすぎるんじゃ…急だろ」 「うーん…そんなこと言うような子、うちにはいません。察して何も言わないと思う。俺が居て欲しいからって言えば応えてくれる?」 まだ帰ってほしくないから、食べるかって聞いたんだろ。 「お前がいいなら」 「よし、決まり」 2人してリビングまで向かった。 リビングのソファで寝転がっていたのは兄ちゃん、テレビを見ていたのは姉ちゃん、食卓の机で本を読んでいたのは弟だ。 「え…充、誰かと一緒だと思ってたけど、まさか伊藤龍星だったとはな」 「兄ちゃん、この人は俺の大事な人。そういうのはもう言わせないからね」

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