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「やっ…… も… やめっ…… あぅっ!」
僅に残っていたプライドもかなぐり捨てて哀願するが、答えの代わりとでもいうように、更に抜き差しが激しくなった。
「いっ…… あ、やぁっ!」
「…… 出すぞ」
唸るような低い声。それと同時に何度も注がれグズグズになったアナルの中に、新たな熱が注がれて――。
「や、も ……やぁっ……」
力無く喘ぐ叶多の中から、ようやく須賀の長大なペニスがズルリ……と、引き抜かれた。
「…… あぅっ」
排泄感に体が震える。
「コレ、自分で扱けよ」
「ひっ、ああっ!」
勃ち上がったままのペニスを指先でピンと弾かれただけで、達してしまった叶多の姿に周りから嘲笑が起こるが、須賀は表情を全く変えずに至近距離から見下ろして来る。
「これからは…… 俺に呼ばれたら直ぐに来い」
「…… んうっ」
薄れてゆく意識の中、優しい手つきで頬を撫でられた気がしたが、そんな事はあり得ない。須賀悠哉すがゆうやという人間は、生まれながらの支配者で、他人に情など掛けるような男では決して無いのだから。
「分かったな ?」
絶対的な響きを持った彼の命令に頷きながら、疲れ切ってしまった叶多は意識をプツリと手放した。
『次に目が覚めた時、全てが夢でありますように』と、叶わぬ願いを心の中で、何度も何度も唱えながら。
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