27 / 301

25

「や、やめてっ……見ないでっ!」 「見ないでぇっ……だってさ。女みた……」  馬鹿にしたような岩崎の声は途中で途切れ、唾を飲み込む音へと変わる。 「これって……」 「やっ!」  シャツの前をはだけた所で鎖骨辺りに軽く触れられ、条件反射で叶多の身体はビクリと大きく跳ね上がった。 「……煙草押し付けた痕じゃね?」  痛々しいその傷痕は、決して一つだけじゃない。大分薄くなってはいるが、真っ白な肌に付けられた痕は目を引くには十分だった。 「随分と、えげつない扱い受けて来たみたいだね。痛かった?」 「触……るなっ」  指がゆっくり鎖骨をなぞり、ゾワリと背筋を悪寒が走る。誰にも見せたく無かった痕を暴かれた事に絶望するが、この先自分を襲う仕打ちはきっと遥かに絶望的だ。    煙草を押しつけられた当時は、これより悪い事は起こらないと思って何とか耐えて見せた。だけど……現実は、想像よりもずっと残酷と思い知った。  ―― 早く、早く……。  時間が流れてしまえばいい。 「こっちにも痕が付いてるね。これは……何かで打たれた痕かな?」 「……貴方には、関係無い」 「強気だね……でも、それがいつまで続くかな?」  脇腹辺りに指を這わされ身を捩りながら睨み返すと、余裕ありげな笑みを浮かべた男の指が一旦離れる。 「っ!やっ……止めろっ!」 間髪入れずにズボンのホックを外され叶多は暴れるが、抵抗空しく抑え付けられ下着まで一気に取り払われた。 「ちっちぇえ……コレ、使いモノになんの?」 「怖くて縮こまってんだろ」 「……ひっ!」  ペニスの先を摘まれて……脚を閉じて隠そうとするが、逆に皆に見えるように左右に大きく開かれる。

ともだちにシェアしよう!