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「や、やめてっ……見ないでっ!」
「見ないでぇっ……だってさ。女みた……」
馬鹿にしたような岩崎の声は途中で途切れ、唾を飲み込む音へと変わる。
「これって……」
「やっ!」
シャツの前をはだけた所で鎖骨辺りに軽く触れられ、条件反射で叶多の身体はビクリと大きく跳ね上がった。
「……煙草押し付けた痕じゃね?」
痛々しいその傷痕は、決して一つだけじゃない。大分薄くなってはいるが、真っ白な肌に付けられた痕は目を引くには十分だった。
「随分と、えげつない扱い受けて来たみたいだね。痛かった?」
「触……るなっ」
指がゆっくり鎖骨をなぞり、ゾワリと背筋を悪寒が走る。誰にも見せたく無かった痕を暴かれた事に絶望するが、この先自分を襲う仕打ちはきっと遥かに絶望的だ。
煙草を押しつけられた当時は、これより悪い事は起こらないと思って何とか耐えて見せた。だけど……現実は、想像よりもずっと残酷と思い知った。
―― 早く、早く……。
時間が流れてしまえばいい。
「こっちにも痕が付いてるね。これは……何かで打たれた痕かな?」
「……貴方には、関係無い」
「強気だね……でも、それがいつまで続くかな?」
脇腹辺りに指を這わされ身を捩りながら睨み返すと、余裕ありげな笑みを浮かべた男の指が一旦離れる。
「っ!やっ……止めろっ!」
間髪入れずにズボンのホックを外され叶多は暴れるが、抵抗空しく抑え付けられ下着まで一気に取り払われた。
「ちっちぇえ……コレ、使いモノになんの?」
「怖くて縮こまってんだろ」
「……ひっ!」
ペニスの先を摘まれて……脚を閉じて隠そうとするが、逆に皆に見えるように左右に大きく開かれる。
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