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「なんだ……慣れてるんじゃないのか?」
「……っ!」
抑揚無く呟きながら、ペニスでは無くアナルの淵をなぞり始めた須賀の言葉に、声も出せなくなる程叶多の頭の中は混乱する。
―― 興味無いって、大嫌いだって……。
言ってたから……それだけは無いと思っていた。
「会長、もしかして、彼は……」
何かを伊東が話しているが、息が苦しくて聞こえない。
実際には、歯の根も合わず、身体は細かく痙攣し、目の焦点も定まってないと伊東は伝えていたのだが……今の叶多にそんな言葉は全く届いて来なかった。
「だから?」
それに答える須賀の声も、勿論耳には入って来ないが、覆い被さって来た彼の顔は何とか識別する事が出来る。
「怖いか?」
「……ひっ!」
額が触れてしまう程……至近距離から放たれた言葉。
頷く事も出来ない内、ペニスを強く握りこまれて身体がビクリと跳ね上がった。
「あっ……んぐっ」
そして、続いて襲った衝撃に、頭の中が真っ白になる。
――なに……を?
突然の出来事に、目を見開いた叶多は咄嗟に首を左右へと振るけれど……。
「んっ……んぐっ」
口を無理矢理開かせるように頭と顎を掴まれて……咥内へと入り込んで来たザラリと濡れた感触に、叶多は驚き全ての動きを忘れたように固まった。
「ぐぅっ……ん、んうっ……」
キスをされているのだと……気付けない程乱暴なそれに、翻弄された叶多の身体がピクリピクリと跳ね上がる。
「ヴゥ……んっ!」
口内を蹂躙する須賀の舌は容赦無く、内側から歯列をなぞり上顎辺りをしつこく嬲られ、飲み切れなくなった唾液が、口角から垂れる位に長い時間を掛けられて……酸欠になった叶多の顔はみるみる内に紅潮した。
「んっ……ふぅっ」
――ど……して?
途中……動きが緩くなったところで身体の力が抜けてしまうが、震えまでもが止まった事に叶多は全く気付けない。
――こんな……。
それよりも、須賀の行動の理由が分からず疑問符だけが頭を廻った。
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