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静かになった教室に……今更のように雨音が響き、胃の底の方が痛みを覚え、胸が酷くざわついた。何人もが見ている中、自分だけが下半身を露わにしている状況に、目の奥がツンと痛むけれども涙だけは零さない。
―― 早く、終わって……。
須賀は……男同士には興味が無いと周りの生徒も言っていた。その言葉に望みを抱き、打たれるだけで終われば良いと願っていた叶多だが……現実はそんなに甘く無いと思い知るだけの結果となる。
「いっ……!」
何の気遣いも無い指先がアナルにズブリと突き立てられ、そのまま奥まで挿入されて声にならない悲鳴が出た。
「ひっ……あぅっ!」
先刻と違いぬめりを帯びているから痛みは殆ど無いが、圧迫感と見えない恐怖に叶多は奥歯を食い縛る。抵抗すればまた打たれると思えばそれしか出来なかった。
「……これ位でいいか」
ボソリと呟く須賀の声に、叶多は身体を強張らせる。
抜けた指の代わりに何が宛われたか、分からない程馬鹿じゃない。欲情する要素なんて何一つない状況の中、何故須賀に……こんな事が出来るのかは分からないが、すぐに襲った激しい痛みに叶多の思考は霧散した。
「ひっ……やっ、あぁっ!」
何の躊躇も見せずに須賀は猛ったペニスを突き入れて……狭い肉壁を抉るように、それは胎内(なか)へと入って来る。
「あっ、ゔぅ……あぅぅっ!」
「……キツいな」
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