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「やっ、あぅぅっ……いたいっ、やめ……」
持ち上げられて腰が浮き、更に奥まで先端が届いて痛みと恐怖に叶多は喘ぐが、お構いなしに須賀はそのまま何度も腰を打ち付けて来る。
「ひっ……うぅっ!」
セックスとは名ばかりの……リンチに近いこの行為に、呑まれたようにその場にいる誰もが言葉を失っていて、いつ終わるともしれない苦痛に、気を逸らす事も出来なくなった叶多はひたすら歯を食い縛り、襲い来る痛みに耐え続けた。
***
「……出すぞ」
「っく、ううっ……」
どれくらい経っただろう。暫く孔内を穿たれ続け、感覚がかなり麻痺してきた頃、低く紡がれた須賀の言葉と続けて感じた違和感に……中に出されてしまったのだと叶多はぼんやり考える。
―― でも、これで……終わる。
ショックが無い訳では無いが、思考が上手く回らない。何より早く逃げ出したくて、早く一人になりたくて。
「ひっ……やっ……あぅっ!」
そんな気持ちを知ってか知らずか、ペニスを抜いた須賀に腰を持たれ、そのままひっくり返されて……急に変わった視界に戸惑い叶多は身体を強張らせた。
「今、終わったって思っただろう。甘いんだよ」
「や、や…だ……も…止めてください……」
か細い声しかもう出せない。それでも必死に言葉にしようと叶多は口を動かすけれど、全く彼には届かなかった。それどころか、対面になった須賀に大きく脚をM字に開かれて、机の上に仰向けに倒され抵抗すら出来なくなる。
「俺に、逆らうな」
「ひっ……ゔぅっ!」
硬度を取り戻したペニスが今度は前から挿入され……叶多はまるで弓のように身体を大きくのけ反らせた。
「や、止めっ……嫌っ!」
さっき出された精液のぬめりで固く長大な須賀のペニスが、今度は全く抵抗無しに深い所まで入って来る。
「あぅっ、やっ、やめてっ……」
「逆らうな……と、言ってる」
深い場所まで犯される恐怖と、自分の中に芽を出し始めた疼くような感覚に……堪らず叶多が身体を捩ると、戒めるように胸の尖りをギュッと抓り上げられた。
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