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 慣らしていたって辛いのに、何の準備もされないままにまた挿入でもされたりすれば、当分登校できなくなるし、あの痛みを……二度と味わいたくはなかった。 「桔梗は……アイツ個人を示す紋だって知ってるか?」 「え?」 「知らない……か」  アナルから一旦指を引き抜くと、須賀は机の引き出しを開き、中から何か軟膏のような物を取り出して蓋をあける。 「お前は、アイツの物だという印を付けられて、返された。しかも……この学園内でだ」 「それは……どういう」 「俺も馬鹿にされたものだ」  叶多の疑問に答える事無く不愉快そうに吐き捨てると、怯えに震える華奢な身体を須賀は軽々うつ伏せに反し、尻をバシリと打ち据えた。 「いっ!」 「どうせなら、此処に俺の印でも付けておくか?」  今度は優しくそこを撫でながら物騒な事を告げて来るから、叶多は細かく震えながらも頭を左右に何度も振る。  一つとして……自ら望んで付けられた痕は無いのだ。 「そうビクビクするな」 「あぅっ」 何かで滑りを帯びた指先がアナルの中へと侵入してきて、叶多が思わず声を上げると、背後で喉を鳴らした須賀が、それを奥深く突き挿した。 「ひっ……はぅっ」  床に届かない叶多の脚がヒクヒクと宙を蹴るけれど……そんなことはお構いなしに須賀は内側を撫でまわす。 「孔内(なか)がうねってる。本当に淫乱な身体だな」 「……違うっ」 「違わないだろ」 「やっ……あぁっ」  途端二本に増えた指を、ズプリズプリと抜き差しされ、圧迫感から逃れようと叶多が身体を小さく捩れば、自分で腰を振っている……と、揶揄されて顔が熱くなる。 「御園に何を言われた」 「……会って…無い」 「そんなに奴が大事か?」 「ひっ……やァッ!」  仕置きだとでも言わんばかりに、折り曲げられた須賀の指の腹が前立腺を強く押した為、叶多の身体は何度か跳ねて、縮こまっていた小ぶりなペニスが硬度を持って勃ち上がった。

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