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「何で……騙されてるのに気付かないんだ」  忌々しげに告げられた言葉に「違う」と小さく反論すれば、それが気に障ったのだろう……指が三本に増やされる。 「ひっ! も、やめ……ください」  グチュグチュと……激しく内側(なか)を掻き回す指に翻弄され、机に爪を立てた叶多がガリガリとそこを引っ掻くと、舌打ちの音が背後から聞こえヌプリと指が引き抜かれた。 「あぅぅっ」 「本当に、止めて欲しいか?」  喪失感に小さく声を漏らしてしまった叶多を笑い、背後から覆い被さった須賀が低い声音で訊いてくる。 「ここは、こんなにヒクついてるのに?」 「……あ、あぁっ」  叶多が必死に頷き返すと、今度は優しく肛門を指でなぞりながら尋ねてくるから、もどかしさに身体をくねらせ甘い喘ぎを上げてしまった。 「嘘吐きだな」 「いぃっ!」  すると突然ペニスの根元をギュッと握り締められて、同時に伸縮しているアナルへ何かがピタリと宛がわれる。  身に覚えのあるその感触に叶多が瞳を見開くと、間髪入れずにそれがグイグイと身体の中へと捩じ込まれ、数日ぶりの挿入の痛みに声にならない悲鳴が上がった。 「緩めろ」 「やっ…ああぅっ!」  尻を再度掌で打たれ、必死に力を抜こうとするが、未だに慣れない身体は更に強張りカタカタ震え出す。 「今日はイカせない。逆らった罰だ」 「あぁっ」  声と同時に体内を深く穿たれて……叶多の身体がビクビク跳ねる。そのまま何度も抜き差しされれば、感覚を思い出したかのように、腹の奥の方から鈍い疼きと熱が湧き出してきて、叶多の口から押さえ切れない嬌声が上がり空気を揺らした。 「あっ……あぁっん」 「淫売は淫売らしく、脚開いて強請れって言ったろ?」  吐き捨てるようにそう言われれば、目尻がツンと痛くなるけれど、叶多は必死に歯を食いしばって零れないように我慢する。

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