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「言え、御園になんて言われた?」
「ひっ…やぁっ……あうぅっ!」
根元は戒められたまま、須賀の指先に尿道口をグリグリと強く刺激され、射精しそうなその感覚に、悲鳴を上げた叶多の口から唾液が零れて机に落ちた。
「お前、ホントに淫乱だな。こんなトコまで気持ちイイのか?」
次から次へと溢れ出して来る先走りの滑りを使い、亀頭の部分を擦られれば……体内を穿つ彼のペニスも相まって、気持ち悦さに頭の中が徐々に白み始めて来る。
「あぁっ…ちがっ、僕…は、いんら…じゃ、ない!」
「淫乱だろ? この身体を使って何人騙した?佐野にもやらせたんじゃないのか?」
「ひっ…やァッ……てない、してな……」
徐々に自分が何を言っているか分からなくなってきたけれど、それでも須賀が言うような事は無いのだと……それだけを彼に伝えたくて、懸命に振り返りながら途切れ途切れに叶多が言うと、まるで聞かないと言わんばかりに、須賀が律動を激しくした。
「やっ! あぅっ……やぁっ!」
それからのことは叶多もあまり覚えていない。
ただ……これまでは全て最初に諦め、為すがままの人形になってしまえばいいと思っていて、事実そうだった筈なのに……ここ何回かは必死に「違う」と須賀に訴え掛けてる自分の、気持ちが自分自身にも分からず、相反している感情の狭間で叶多の心は激しく揺れた。
***
結局、叶多が解放されたのは、須賀が体内で精を二回吐き出した後だった。
「うぅっ……んっ」
萎えたペニスが中からズルリと引き抜かれ、その感触に叶多が呻くと、背後から伸びた須賀の掌に顎を掴まれキスされる。
「んっ……ふぅ」
ただ触れるだけの軽い接合に叶多が小さく吐息を漏らすと、未だ前を戒めているもう片方の須賀の掌が、ゆっくりそこから離れていき――― 。
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