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「あっ……」
遮る物の無くなったペニスはピクリと小さく脈を打つけれど、あともう少しの刺激が無ければ射精にまでは至れない。
「あふぅ……ん」
朦朧とした意識の中で叶多はペニスへ手を伸ばし、自らそこへ触れようとするが、次の瞬間身体が浮いて今度は机上に仰向けにされ、真っ直ぐ上から見下ろされては、彼に対する条件反射で動く事すら出来なくなった。
「イきたいか?」
問われてコクリと頷き返すと、須賀がニヤリと口角を上げる。
長い時間の責め苦の中で、叶多の精神は摩耗して……既に頭は達することしか考えられなくなっていた。
「ここ、痣になるかもな」
ずっと机に打ちつけられていた太股あたりを掴んだ須賀が、そこに唇を付けて吸い、その感触すら気持ちが悦くて、叶多が爪先をヒクつかせると、アナルに注がれた彼の精液がタラリと零れて机に落ちた。
「あっ……」
「……お前を、信じる」
「……え?」
唐突に……何の脈絡もなく紡がれた須賀の言葉に、虚ろになった叶多の頭が少し正常に動き出す。
―― 今、なんて?
それ程に、彼の口から出た一言は信じられないものだった。
―― 聞き……間違え?
「……な…に?」
「信じるって言ったんだ。さっきお前が言ってた事を。それなら全て合点がいく」
「え……あっ」
―― 信じるって……何を?
きっと落ち付いて考えれば、自分が何を彼に言ったか思い出せるに違いないが、疲弊しきった叶多の頭は考える事を拒否している。
―― ああ、これは……夢だ。
だから……無意識の内に現実逃避の道を選んだ。
何の価値も取り柄も見当たらない自分みたいな人間に、御園がわざわざ足を運んで印を刻むなんて話は、まるで現実的ではないし、彼等のゲームのターゲットが自分だなんて、およそあり得ないような話だ。
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