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「唯…やめて」 「なんで? 叶多は俺が嫌い?」 「そんな事ない。好き…だけど、これは……違う」 「違わないだろ?」  間髪入れずにそう告げられて、叶多がビクリと身体を揺らすと、萎えたペニスを軽く扱かれ、耳朶をペロリと舐められた。 「っ……ゆい、ど…してこんな事……」  以前は全くそんな素振りなど見せた事の無かった彼が、豹変した理由が分からず懸命に言葉を紡ぐ。  いくら、散々思いにそぐわぬ行為を強いられ続けて来たとはいえ、唯人にまでされるなんて本当に信じられなかった。 「どうしてって……叶多、いつからそんな事言えるようになったの?」 「ひっ…いぃっ!」  ペニスを握る彼の掌に力が込められ、痛みと恐怖に悲鳴が上がる。 「あ、ごめん。優しくするって言ったのに……叶多がおかしな事言うから、ちょっとビックリした」  痛みに体を強張らせると、すぐに力を弱めた唯人が優しい声音で囁くけれど、一度も彼に異論を唱えた事の無かった叶多には……自分が悪いと錯覚するのに十分過ぎる威嚇だった。 「……いい子だ」  大人しくなった叶多の項に唯人が軽くキスを落とすと、緊張を現すように身体がピクリと反応する。  右の掌で包み込んでいるペニスは萎えてしまっていたが、構わず何度も上下に擦れば、苦しそうに呻きながらも僅かに硬度を増してきた。 「くっ……うぅっ」 「敏感だな。悠哉に開発された? それとも……」  そっと耳元で父の名前を囁けば、華奢な身体が大きく震える。  怯える姿に口角を上げ、ペニスを被う皮を引き下げると、息を詰めた叶多の腕が泡で満たされた水面を掻いた。  唯人自身……父があんな行動に出るとは思ってもいなかった。  社会的地位もかなり高く、常識を重んじる彼に、そんな勇気があったのか……と、報告を受けた時には正直驚きもしたし、にわかには信じられなかった。 「自分の物を取られるのって、結構腹が立つものだね」 「……っ!」  空いている指で乳首を弾くと、声を押し殺し頭を振るのに、ペニスの先へと指で触れれば、そこは滑りを帯びている。どうやら飲ませた薬の効果は、まだ切れていないようだった。

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