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『あっ…あぅっ…やっ……』
甲高い、耳を塞ぎたくなるような声が頭の中に鳴り響く。媚びたような、悲鳴のような何とも言えない悲痛な声。
―― これは……。
『辛いのか?』
そう訪ねてくる声の主は良く知る相手の物だけど……焦ったようなその声音は、初めて耳にする類の物だった。
『イくっ…イキたぃっ…あっ、ふぅっ』
視界も徐々に開けてくる。
広いベッドで喘いでいるのは予想通り叶多自身で、その傍らに立っているのは悠哉であると今なら分かる。
―― そうだ、僕は……。
唯人の元から彼に連れられてここに来た。
そして、この部屋に着いてベッドの上へと寝かされたあと、シーツを剥がれて口枷も取られ身体が自由になった叶多は、意味も分からずに快楽だけを貪るだけの……まるで獣のような存在になり果ててしまっていた。
―― これは……夢だ。
痴態を晒す自分の姿を見ている第三者の自分。
彼の目前であられもなく乱れている自分の姿に、全てを思い出した叶多は、強制的に続く映像から抜け出したくて頭を振った。
だけど、眠りがかなり深いのか、いくら望んでもその映像は止む事無く続いていく。夢と現 の境界線すら分からなくなってしまうほど、生々しく……鮮明に。
『ひっ……うぅっ!』
ふいに、ベッドが軋む気配を感じて虚ろな瞳で見上げれば……端正な顔が映り込んできて、次の瞬間身体が起こされ叶多の口から悲鳴が漏れた。
『やってやるから……手を離せ』
『うっ……あぁっ』
低く、唸るような声が聞こえたと同時に両の手首を掴まれ、胡座をかいた彼の膝上へと相向いに座らされる。
そうすると、脚は自然に左右に開かれ、隠す物を無くしたペニスが彼の視界へと入ってしまうが、そんな事よりも擦れない事が辛くて叶多は激しく暴れた。
『や、やぁっ……離し……くださ……』
『大人しくしてろ』
『あっ…ゔっ…はぅ』
威圧感のある悠哉の声に条件反射で動きを止めると、その間断を縫って指先が後孔へと浸入してくる。
更に、濡れそぼったアナルの中をグチュグチュと掻き回されて、求めていた刺激に叶多は細い身体を打ち震わせた。
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