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『ヒッ…アァッ!』  前立腺を掠めた指先に弓なりになってビクビク跳ねれば、倒れそうになった身体を悠哉の片手に支えられる。 『背中に掴まってろ』 『あっ…はぅっ……んぅ』  絶頂感に包まれながらも満たされず……ペニスに再度触れようとするが、まるで邪魔をするかのように強く身体を抱き寄せられ、何も考えられない叶多は、声の命じるままに悠哉の背中へギュッと縋りついた。  その間……後孔にある長い指先はその動きを一旦止め、背中を支える彼の掌がゆっくりそこを撫でさする。 『やっ…ぁあっ……っと…もっと…』  媚びたような叶多の声は掠れて酷いものだったのに、悠哉は無言でそれに応え、指を増やして体内にある快楽のツボを強く押した。 『アッ…あぅっ!』  待ち望んでいたその刺激に、ヒクヒク身体を震わせながらも、出す物が尽き萎えてしまった叶多のペニスが勃つ事はない。  だけど……媚薬によって侵された体は快楽ばかりを強く求め、終わりのまるで見えてこない、狂ったような時間は続いた。 『満足するまで……付き合うから』  そう耳元で低く囁く声にも、麻痺してしまったように恐怖は感じない。  むしろ、包み込んでくる彼の腕が……まるで大切な物を抱くように、大きくて、優しくて。 『……っと、もっと、奥っ……』  拙く腰を前後に揺らして淫らに求める己の姿に、絶望感を覚えた叶多は、目の前にいる自分自身に「もうやめて!」と、制止をかけたくなるけれど、これは夢で、過去にあった出来事なのだと頭ではよく分かっている。 『おねが…い……ゆいっ…』 『……』 『ゔっ……んくっ…ふぅ…ん』  錯乱して唯人の名前を呼んだ声を封じるように、唇を深く奪われて……次の瞬間悠哉のペニスが下から叶多を貫いた。 『んっ、んぐぅっ!ふっ……ゔぅ!』  最奥までをみっしり満たれた叶多の身体は悦ぶように痙攣し、悠哉の背中へ回された指が縋るようにそこを引っ掻く。 『……っ!』  そこから叶多が意識を失い、気絶するように眠りにつくまで、悠哉はずっと何も言わずに快楽だけを注ぎ込み……その間、あやすように背中をずっと擦っていた。

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