＊＊＊ 　どれくらい時が過ぎたのかさえ、夢中になりすぎ分からない。だけど、叶多の身体が限界なのは、悠哉にも良く分かっていた。 　―― でも、もう少しだけ……。 「やっ……あっ、も…い、いく……っ」 　口腔から抜いた指先で叶多の細い腰を掴み、浅い場所まで引いたペニスで前立腺を何度か擦ると、譫(うわ)言(ごと)のように喘いだ叶多の指がシーツをカリカリと引っ掻く。 　どんな表情をしているのかを見たい衝動が巻き起こるけれど、叶多の身体の負担を考え何とか気持ちを抑え込んだ。 「……叶多」 「あっ、あぅっ」 「クッ……」 　ただ名前を呼んだだけで、体内がキュウキュウ伸縮する。 　悠哉自身……少しでも長く繋がりたいと心の底から願いながらも、こんな風に締め付けられては、もうそれほど保ちそうに無かった。 「我慢させて、ゴメンな」 「あっ、あっ……」 　ペニスの根本を戒める指を一本ずつ……解きながら、前立腺を掠めるようにゆっくり奥まで自身を埋める。 「ひっ、や、ああっ」 「叶多のなか、気持ちいい」 「……くも、僕も……きもち…アッ、ああっ！」 　必死に応えようとしている叶多の姿に胸が熱くなり、背後から強く抱きしめながら、律動を徐々に激しくすると、溜まらない……といったように、身体がガクガク震え出す。 「好きなだけ、イっていいから……」 「やっ、あ、やぁっ……ん」 　尿道口から溢れた滑りをクチュクチュと指で馴染ませながら、最奥のほうを激しく穿つと艶を帯びた嬌声が上がる。 　もう片方の指先を使って胸の尖りを摘まみ上げれば、薄い背中が大きく仰け反り身体がビクビク痙攣した。 「や、ああっ！　いく、いっちゃ……ヒッ、アウゥ！」 　それに引き摺られるように悠哉も、ペニスを引き抜き射精する。本当は……叶多の中へ注ぎたいと思ったけれど、彼の身体の消耗を思えばそんな事はできなかった。 「大丈夫か？」 「アッ、アァ……」 　クタリと力の抜けた身体を抱き締めながら囁くと……気は失っていなかったようで、叶多は小さく頷き返す。