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「瞬、余計な事、考えるな」 (怖い……怖い) 「んっ、んうっ!」 「大丈夫、怖くない」  そんな気持ちを表すように、体がカタカタ震えるけれど、気遣うような言葉はくれても決して圭吾は止めようとはしない。  そればかりか……前立腺を刺激しながら、もう片方の手を伸ばし、弄られ過ぎて赤く色づいた乳首を指で摘みあげた。 「あっ、圭っ……やめ、いたいっ!」 「顔、見せて。声も我慢しなくていい」  溜まらず顔から掌を外し叫んだ瞬の顔を覗き込み、クチュクチュと中を掻き混ぜながら、圭吾が囁き掛けてくる。 「……んくぅっ」 「ココに、俺の……()れたい。()れてくれる?」  いつもの彼からは想像できない事を言われて目の前が眩んだ。  少し掠れた低めの声が、艶を纏って腰へと響く。  何をされても構わないと、覚悟は決めていたけれど……いざとなると心が揺らいで、瞬は視線をさまよわせた。 (こんな……無理だ)  彼の指先の愛撫だけで、ここまで快感を覚えてしまう自分が怖くてたまらない。  このまま彼を受け容れたら、自分の体が違う何かに変わってしまうような気がした。 「返事は?」 「ふぁっ、あぅっ!」  促すように悦い所を指先で強く叩かれる。  電流のように背筋を走った快感に震え瞬が喘ぐと、低く唸った彼が体内から指をズルリと引き抜いた。 「やっ、あぁっ!」  食む物を無くしたアナルが、ヒクヒク開閉するのが分かる。 (やっぱり、俺には……)  圭吾がベルトを外す姿が視界の中に入ってきて、恐怖にも似た感情が瞬の心を埋め尽くした。 「……けい……ご」  上手く言葉が紡げない。  覚悟を決めて臨んだ筈なのに、声は情けなく掠れて震え、歯がガチガチと音を立てる。  どうにか体を伏せに返して、這ってそこから逃げようとするが、腰が立たないせいで全く思うように動けなかった。 「瞬、逃げないで」  冷静に考えられれば、彼が傷つくと分かる筈なのに、今の瞬は混乱していて、切なげに響く圭吾の声にも上手く答える事が出来ない。 「ごめん……急ぎ過ぎた」 「あっ、くぅっ……」  労るように背中を擦られ、覆い被さるように背後から圭吾の腕に包まれれば、我慢していた涙が一気に眦から溢れ出た。 「けど……だけど、瞬が泣いても、もう止めてやれない」 「……圭…吾?」  どこか思い詰めたように耳元へ響く掠れた声。  それと同時に腰を掴まれ、グッと後ろへ引き戻される。 「っ!」 「好きだ」  (うなじ)に軽く触れた唇が離れていったその瞬間、アナルにビトリと先端に当たり、そのまま一気に深い所まで躊躇(ちゅうちょ)も無しに穿たれた。

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