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「でも、私は……興醒(きょうざ)めさせても申し訳ないですし」 「うーん、俺ってそんなに信用ない?」 「そういう訳では……でも、な、何をしてっ……」  彼みたいなタイプには、言葉で言ってもダメだと思い、少し乱暴にローブの襟を掴んで左右へと大きく開く。 「やっ……見ないでくださ……」 「どうして? 可愛いよ」  顔を掌で覆う類に、甘く告げながら智也は体を下へとずらし、下生えの全くない股間へ指をそっと這わせた。 「キスで、こんなにしてたんだ」  小ぶりなペニスは勃ちあがっても、先端は皮を被っている。だが、先走りの透明な液が既に(したた)り落ちていた。 「類が感じてくれて、嬉しいよ」  告げながら、腿を掴んで広げてみても、抵抗はもうされないが……代わりに小さな嗚咽が上がり、類を泣かせてしまったのだと気付く。 「……馬鹿だな」 「ごめん……なさい」  呟けば、しゃくりあげながら謝る声が微かに聞こえてくるけれど、今の言葉は類にではなく、自分に向けての物だった。だが、それを言っても今の類にはきっと受け入れて貰えない。 「ごめんな」  本当に、自分で自分に腹が立つ。  以前、「制裁」と称して智也は唯人と共に類を嬲った。  それは、類を唯人から奪うためには仕方のない行動だったが、その時裸を「子供みたいだ」と罵倒(ばとう)したのが、彼のトラウマになっている。  事情はきちんと説明したし、分かったとも言ってくれたが、行為に及べば怖がるから……時間を掛けて分からせようと思ってこれまでやってきた。  だが、どうやら類は違う方向に理解してしまったらしい。 「あっ……な、なにしてっ……やめてくださいっ!」  色素の薄いピンクの亀頭にチュッとキスをして舌を這わせれば、驚いたように体が跳ね、すぐに頭を掴まれた。 「やっ……あ、きたないっ!」  まったく汚くなんて無い。むしろ、綺麗だと言いたいけれど、口を離せば逃げてしまうから智也は口での愛撫を続けた。

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